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金素雲『朝鮮詩集』の世界 祖国喪失者の詩心 中公新書

林容沢(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社/
発売年月日 2000/10/27
JAN 9784121015563

金素雲『朝鮮詩集』の世界

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2017/12/06

1940年、金素雲(きむ・そうん)によって日本語に翻訳された『朝鮮詩集』が出版されました。当時、朝鮮では日本による文化抹殺政策が実施されていましたが、そのような時代に『朝鮮詩集』を日本で出版することは「世界文学史上あまり例を見ない」(p.15)出来事でした。 金素雲の評価は韓国...

1940年、金素雲(きむ・そうん)によって日本語に翻訳された『朝鮮詩集』が出版されました。当時、朝鮮では日本による文化抹殺政策が実施されていましたが、そのような時代に『朝鮮詩集』を日本で出版することは「世界文学史上あまり例を見ない」(p.15)出来事でした。 金素雲の評価は韓国内であまり高いほうではありません。佐藤春夫など日本の詩人との密接な関係であったことや、『朝鮮詩集』の詩の訳が「翻訳」というより日本語での「創作」に近いと評価されたので、「親日派」と見做されたのが原因だと思われます。 本書の著者は、金素雲には「いつ滅びるかしれない母国語への人一倍強い愛情と、母語の詩心を日本人に伝えようという使命感」(p.215)があったと述べています。その使命は十分に果たされ、日本の近代詩人たちは「金素雲の訳業を通して、『朝鮮』という『アジアの一隅の半島』の詩心の存在を新たに認識させられたのであり、同詩集から祖国を失った詩人たちの痛切な郷愁の念と亡国の思いを感じ取ることができたはず」(p.239)とさらに述べます。 私も金素雲は日本近代詩の強い影響を受けた詩人としか思っていませんでしたが、本書を読んで金素雲のイメージが変わりました。金素雲を既に知っていた方は本書を通して彼の文芸活動をもう一度考えることができますし、知らなかった方は朝鮮・韓国近代詩を味わうことが出来るのでおすすめします。 (ラーニング・アドバイザー/文芸・言語 KIM) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1491812

Posted by ブクログ

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