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水滴 文春文庫

目取真俊(著者)

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商品詳細

内容紹介 内容:水滴. 風音. オキナワン・ブック・レヴュ-
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 2000/10/05
JAN 9784167649012

水滴

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商品レビュー

3.4

10件のお客様レビュー

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2010/05/28

著者は、沖縄在住で、…

著者は、沖縄在住で、常に沖縄の問題を扱っている作家です。沖縄のことが沖縄の言葉で書かれているので、生の沖縄の声を聞きたい、現実を知りたい、という人にもオススメなのはもちろん、小説としての完成度が非常に高く、文学愛好家にはぜひぜひ読んでもらいたいです。

文庫OFF

2019/08/19

小説を通してよりも、先だって読んだ新書の方が、ダイレクトに響くものがあった。ただそれはある意味当たり前で、自分には物語から真意を読み解く力がない、その裏返しというだけなのかも。短編集だけど、芥川賞受賞の表題作は、足から不思議水が沸き出すという設定が愉快で、中でも一番楽しんで読めた...

小説を通してよりも、先だって読んだ新書の方が、ダイレクトに響くものがあった。ただそれはある意味当たり前で、自分には物語から真意を読み解く力がない、その裏返しというだけなのかも。短編集だけど、芥川賞受賞の表題作は、足から不思議水が沸き出すという設定が愉快で、中でも一番楽しんで読めた。

Posted by ブクログ

2016/04/03

「水滴」 人々に求められるまま戦争体験談を語り 感動の声と講演料を稼ぐ男 だがそれは要するに、大衆の望む物語を売っているわけで 遊ぶ金ほしさで戦争の悲惨さをうまいこと脚色する一方 本当に話したいことは誰にも話せず その後ろめたさが、足からしみ出る甘露の水となって 沖縄戦で死んでい...

「水滴」 人々に求められるまま戦争体験談を語り 感動の声と講演料を稼ぐ男 だがそれは要するに、大衆の望む物語を売っているわけで 遊ぶ金ほしさで戦争の悲惨さをうまいこと脚色する一方 本当に話したいことは誰にも話せず その後ろめたさが、足からしみ出る甘露の水となって 沖縄戦で死んでいった戦友たちの亡霊を癒すという ファンタジー つまり願望だな 戦争をネタにして芥川賞をとった作品ということにもなり まあそこを含めてのブラックジョークであろうが 甘露水を育毛剤として売りさばく従兄弟のスタンスは この場合、作者自身の戯画と見るべきだろう 「風音」 生き延びた人間は、死んだ人間の体にむらがる蟹のようなもの 戦争は物語にされて、あらたな飯の種になる やがてそれに飽き足らなくなれば、生きてる人間が生きてる人間を ふたたび崖から突き落とすようにもなるだろうか 「オキナワン・ブック・レヴュー」 近代的自我の育つ果てにあるのは、思い上がった「神の心」 97年、セカイ系の萌芽はこんなところにも

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