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反逆する風景 講談社文庫

辺見庸(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社/
発売年月日 1997/11/15
JAN 9784062636407

反逆する風景

¥220

商品レビュー

3.7

11件のお客様レビュー

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2024/01/23

辺見庸(1944年~)氏は、宮城県石巻市生まれ、早大第二文学部卒、共同通信社の北京やハノイの特派員を務めた。外信部のエース記者として知られ、1979年に日本新聞協会賞を受賞(共同受賞)、1987年、胡耀邦総書記辞任に関するスクープにより、中国当局から国外追放処分を受けた(国外追放...

辺見庸(1944年~)氏は、宮城県石巻市生まれ、早大第二文学部卒、共同通信社の北京やハノイの特派員を務めた。外信部のエース記者として知られ、1979年に日本新聞協会賞を受賞(共同受賞)、1987年、胡耀邦総書記辞任に関するスクープにより、中国当局から国外追放処分を受けた(国外追放処分を受けるのは、ジャーナリストとしての勲章とも言われるらしい)。1991年、『自動起床装置』で芥川賞、1994年、『もの食う人びと』で講談社ノンフィクション賞を受賞。1996年、共同通信社を退職し、以降、フリーのジャーナリスト、小説家、詩人。 私は、著者の作品では、暫く前に『もの食う人びと』を読んで衝撃を受け、東日本大震災後には、石巻出身の著者が、日本を覆った空気への違和感を綴った『瓦礫の中から言葉を-わたしの〈死者〉へ』を読んで、目を見開かされたのだが、本書(講談社文庫版)については、今般たまたま新古書店で目にし、『もの食う人びと』と関連する作品と知って、手に取った。(尤も、改めて『もの食う人びと』をめくってみると、船戸与一が解説で『もの食う人びと』の本質を理解するための「絶好のサブ・テキスト」として、本書のことを詳しく書いており、当時は気付かなかっただけなのだが。。。) 本書は、1987~95年に「現代」、「朝日ジャーナル」、「中央公論」、読売新聞等の雑誌・新聞に掲載された評論・エッセイをまとめ、1995年に出版、1997年に文庫化された。(講談社文庫絶版後、2014年に鉄筆文庫で復刊) 本書について著者は、「『もの食う人びと』を補足し、表裏をなすもの」、また、「『もの食う人びと』で、私は概して自分の「善」なるもののみ作動させ、「悪」および善でも悪でもない他愛もないもの、ないしは無意識のあからさまな登場を禁じた」が、そのことに対する「落とし前」をつける必要があった、と書いている。 そして、本書には、上記の通り、様々な文章が入っているのだが、通底しているのは、表題作の「反逆する風景」に書かれた、「風景はしばしば、被せられた意味に、お仕着せの服を嫌うみたいに、反逆」し、「この世界には意味のないことだってあるのだ」ということを訴える、ということである。 新聞やテレビなどの組織ジャーナリズムは、その業として、物事を如何にシンプルにわかり易くするか(伝えるか)に苦心するものであるが、そもそも世の中の物事の多くはそんなにシンプルではないし、著者が強調するように、しばしば意味のないことすら含まれていることは事実である。私は、物事に意味を見出そうとすること、また、一見意味の無さそうな複数のことに因果を見つけ出して、より大きな意味を発見しようとすることが無駄だとは考えないが、そうしたアプローチを過信することの危険性は強く感じる。そうしたアプローチによって、人間社会の近代化が目覚ましい進展を見せたことは間違いないが、21世紀に入った現在、近代文明社会が様々な壁にぶつかっているのは、その手法に限界があるからなのだ。 著者特有の毒気の強い題材・表現に好き嫌いはあるような気がするが、物事の見方、感じ方をリセットするための強い刺激になる一冊とは言えるだろう。 (2024年1月了)

Posted by ブクログ

2016/09/30

長らく読みさしていたものを、ようやく気分が乗ってきて読み終えることができた。筆者の場合は世界を見て回りながらの経験だが、私にも時々、見慣れたはずの光景が、出来事の中で全く違った意味を持って反逆してくるように感じることがある。そういうのを捕まえるには晴耕雨読か昼耕夜読か知らないけれ...

長らく読みさしていたものを、ようやく気分が乗ってきて読み終えることができた。筆者の場合は世界を見て回りながらの経験だが、私にも時々、見慣れたはずの光景が、出来事の中で全く違った意味を持って反逆してくるように感じることがある。そういうのを捕まえるには晴耕雨読か昼耕夜読か知らないけれど、たくさん読んで、たくさん自分の身体で経験して生きること。考えたことを文字にすること。その他特記事項としては石巻高校→早大卒っていう経歴が「あぁいかにもそんな感じね」って妙に納得してしまうバンカラさを漂わす本でしたw

Posted by ブクログ

2014/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

出だしの表題作は良かったが、ほとんど駄文が多い。 再読したくない。 複数の週刊誌に書いているせいか、似たようなネタを使い回しているのも散見される。 話題になった『もの食う人々』の裏バージョンというべきで、あちらは新聞記者として肩の凝った書き方にしてあるが、こちらは週刊誌だからだろうか、かなり下策というか下世話な話が多い。 エッセイを買う時に、どこで発表されたのかを参考にせねばならないと勉強させられた一冊。いまさらだが。

Posted by ブクログ

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