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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 毎日新聞出版 |
発売年月日 | 2017/11/30 |
JAN | 9784620108322 |
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商品レビュー
4.1
65件のお客様レビュー
心を大きく揺さぶられる一作。 生死の狭間を彷徨う男の一生を旅する。 何が幸せなのか、一人の一生に詰め込まれた様々な出逢いと出来事。 これは回想なのか、彼の作り上げたストーリーなのか。 最後の最後に怒涛の事実の連続、自然と涙がこぼれてきてしまう。 普通に家庭を持て、日々を過ごせる事...
心を大きく揺さぶられる一作。 生死の狭間を彷徨う男の一生を旅する。 何が幸せなのか、一人の一生に詰め込まれた様々な出逢いと出来事。 これは回想なのか、彼の作り上げたストーリーなのか。 最後の最後に怒涛の事実の連続、自然と涙がこぼれてきてしまう。 普通に家庭を持て、日々を過ごせる事の幸せを噛み締める。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
とてつもなく個人的なことを書くと、この本に出会えた運命に驚いた。 新刊で本屋さんで並んでいるときに、たまたま目に留まった。出版年からすると2017年。群青色に白や銀のイラスト、消え入りそうなタイトル、なんて美しい装丁なのかと。 浅田次郎さんの著書はこれが初めてだった。裏をめくると、装丁が鈴木成一デザイン室。私が装丁に興味を持つきっかけとなったデザイナーさんである。 しばらく小説なんて読んでなかった、これもいい出会いだと思って購入。最初の数ページを読んだものの忙しくなり、しばらく本棚に挿しっぱなしになっていた。 で、心に余裕ができてきた今になって積読消費ができるようになって読み直した。 現代が舞台であるが、定年を迎えた主人公竹脇が過去を旅していく話。 現代パートでは各人物が心優しくて、流れがどうなるのか気になって読み進めるも、昭和パートの話は私にはよくわからず、流し読みをする部分も正直あった。 序盤の終わり、竹脇が過去に4歳の子を亡くしていたことを知って、私は大きく共感した。私も長男をこの本を買った2年前に生後半年で亡くしていたから。子どもが亡くなっている話(歴史物ではよくある)では、いつも親に、幼子に、深く思いを馳せてしまう。 さらに、最終盤になり、竹脇自身が捨て子になったシーンが描かれる。母 峰子・赤ちゃんの竹脇両者の視点で感情移入して、小説でこんなに泣いたことがないくらいに涙が出てきてしまった。 地の文の視点が主人公周りのさまざまな人間に切り替わるので、どこかしらに共感しながら読めるような作品になっていると感じた。たとえば東京で地下鉄通勤してる人だったら、もっとリアリティがあったんだろうな。 いつか、私も死の間際には、息子に会えることを切望してやまない。
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浅田次郎さんの作品では、いつも生き方の大切さを考えさせられる。とはいえ私自身は世間並みの人生には程遠く、その死に様も主人公マーちゃんのように思われる事もなく、おそらくカッちゃんのように後腐れなく消えるのだろう。だからどうだということもないのだが、とにかくそんな事を考えさせられる作...
浅田次郎さんの作品では、いつも生き方の大切さを考えさせられる。とはいえ私自身は世間並みの人生には程遠く、その死に様も主人公マーちゃんのように思われる事もなく、おそらくカッちゃんのように後腐れなく消えるのだろう。だからどうだということもないのだが、とにかくそんな事を考えさせられる作品。
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