【まだ読んでない方へ】 この作品は、あまり展開や感情の整合性を気にされない方にオススメです。純粋にキャラクターは可愛いし、心揺さぶられるシーンも沢山あるので、そこを楽しむ読み方が1番いいと思います。話自体はしっかりまとまっていますので、大変満足できました。 -------------ネタバレ-------------- 【想像つかない展開】 まず2人の彼女ができたっていう事実を突き付けられたけれど、全く原因を想像できなかった。そこに面白さを感じた。ただメタイ発言多すぎて、少し冷めちゃった。また、ベンチ美少女計画は完全に意表を突かれた。しかもブリキ先生が書く褐色の美人でしょう？そんなの最高じゃないか。 【ラブコメで1番嫌いな進め方】 私が1番嫌いなラブコメのルートに入ってしまいましたね……ラブコメのパテ盛りルート、新キャラを出して、話を物理的に盛り上げていく。。。5巻の地区大会決勝戦の時に、ジョーロが頼った色んな女の子に、【描写】がついていたところで、「あれ、これ雑なフラグだなぁ」と感じながら読んでました。もっとコスモス、パンジー、あすなろ、ひまわりという狭いコミュニティの中で面白い展開を期待したいです。 【フラグの立て方】 駱駝先生はフラグの立て方がとても上手いと思います。たとえば、A.bが付き合うってフラグがあったとしたら、まず「Aの行動に違和感を覚えた」という描写を地の文に入れる。そして、【 Bの行動に違和感を覚えた】というフラグを、離れた場所に記述する。そして、【ABが一緒にいる場所で、2人の行動に違和感を覚えた】というフラグ、これらに分けて絶妙に散りばめてる！まぁこれはサンちゃんとジョーロのお姉さん(名前忘れた)の話なんだけど、これから何かあるのかな？そこは楽しみ。 【逆にいうと、、、、】 上述のとおり、フラグがある程度読み取れるわけですが、そうなると次巻の内容も、あまねくではないですが、予想出来てしまう所が残念ですよね。もちろん伏線がなければ、もっと突飛のないものになってしまうのですが、、、散りばめ方は上手いのですが、粗くてこれはフラグやな？って感じ取ってしまいます。 【可愛くて心をつつかれる】 最後のコスモスが全て我慢して皆のために行動したご褒美の抱擁シーンはとても可愛かった。ジョーロも頑張ったし、ジョーロにとってもご褒美だったでしょ？^^ 【☆2の理由】 展開も面白いし、キャラクターも可愛い！ラブコメとして成り立っているのですが、どうしても現実的な要素を投影してしまうので、そこで自分の中での乖離が生まれてしまいます。たとえば、(嵐君)がジョーロを脅すシーンです。もうこれやってること犯罪ですよ。普通真っ先に警察に相談するでしょう？いや分かってますよ。ジョーロがチェリーの人間関係含めて清算しようとしたのは……ただ、現実的ではないなと感じました。ストーカーなんて怖いでしょう？

少し叙述トリックっぽいミステリー感を醸しだしてきたハーレムラブコメ。前巻の強烈な引きはそういうことか。この巻のプロローグもそうだけど、ちょっとアンフェアなミスリード感ある。まぁエンタメ小説だから良いのだけど。 まだまだ出てくる新キャラを立てながら問題解決に奔走するさまは、徐々に様式美っぽくなってきた。個人的には、ちょっとメタネタが減りつつあるのが残念だったりする。なんだろ、もう少し劇薬感を求めたいのは読者のわがままだろうか。