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裁判の非情と人情
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裁判の非情と人情
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商品レビュー
4
24件のお客様レビュー
著者は元裁判官。裁判官の多くは清廉潔白であり、冤罪を防ぐため、また、正しい判断をするために、日々膨大な資料を読み込み、事件と向き合っているという。雑誌の連載を元にした書籍のためか、全体的にさらりとした印象。未知の世界に触れた楽しさはあるが、よりリアルな実情にも興味がわいた。支部で...
著者は元裁判官。裁判官の多くは清廉潔白であり、冤罪を防ぐため、また、正しい判断をするために、日々膨大な資料を読み込み、事件と向き合っているという。雑誌の連載を元にした書籍のためか、全体的にさらりとした印象。未知の世界に触れた楽しさはあるが、よりリアルな実情にも興味がわいた。支部でのエピソードはとてもほほえましかった。
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判決文をじっくりと読んだことはないが、しっかりした論理構成になっていることが予測され、それを書く裁判官は文章作成能力に秀でていると期待できる.したがって本書も簡潔な文章で楽しめるエッセイ集になっている.随所に引用されている本、例えばp12の『裁判の書』.様々な本に目を通しておられ...
判決文をじっくりと読んだことはないが、しっかりした論理構成になっていることが予測され、それを書く裁判官は文章作成能力に秀でていると期待できる.したがって本書も簡潔な文章で楽しめるエッセイ集になっている.随所に引用されている本、例えばp12の『裁判の書』.様々な本に目を通しておられることが、素晴らしい判決に結びついていると感じた.
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感動した。特に働き方について学ぶことが多かった。また司法と裁判官のあるべき姿・ありたい姿について自由な捉え方を可能にしてくれる。そして、人としての謙虚な考え方を一つ学んだ。 なお内容は法律モノのエッセイであり、判決文の書き方にまつわる小咄や、裁判官の趣味・生き方、司法制度改革に関...
感動した。特に働き方について学ぶことが多かった。また司法と裁判官のあるべき姿・ありたい姿について自由な捉え方を可能にしてくれる。そして、人としての謙虚な考え方を一つ学んだ。 なお内容は法律モノのエッセイであり、判決文の書き方にまつわる小咄や、裁判官の趣味・生き方、司法制度改革に関わる意見など、いろいろな話が載っている。それぞれの話の特徴は、簡潔で知的に面白い内容であること。 判決文を簡潔にする石田裁判官と、文学的な長文とする四ツ谷裁判官の対比が面白く、石田裁判官が四ツ谷裁判官の補佐をした際には長文としていたという話も、石田氏の謙虚さが窺えて面白い。また若いうちは長い証拠文書を効率よく読もうとするが諦めて最後の一行まで読まなくては意味がないのでちゃんと読め、という話は反省させられた。また趣意書は初めに読んでおけ、というのも、仮説を早めに持って考えを深められるからなんだろうと考えさせられる。仕事に直接役に立つ励ましの言葉と受け止めた。 また、司法と裁判官は杓子定規ではなく、違法行為であっても人情を大切にすべきだというのか原田の立場である。法律や規則とは不自由の代名詞のようであり裁判官はその象徴のようかもしれないが、原田はプロフェッショナルな職業倫理の軸足の一つを人情において、あるいみやりたいように裁判やっていたようだ。こういう温かい裁判もアリだ、と思わせてくれる。 「最高裁判所長官になりたいです!」という若者が増えたことを嘆く原田は、もう単なるおじいさんである。しかしこの嘆きは、人の人生を左右する裁きを下す裁判官という役割を担うのに、出世しようという考えを持つことは責任の重大性をわかっていないということだという考えからきている(と思う)。良くも悪くも裁判官の仕事の恐ろしさや重みを深く知った原田だからこその説得力あるご意見であり、僕は感動した。こんな裁判官たりたい、と思った。 また、彼やその知人の好きないろんな本や映画などが紹介されていて、裁判官の世界をもっと深くまで知ることができるような面白みのある本だった。
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