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火花 文春文庫

又吉直樹(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2017/02/10
JAN 9784167907822

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商品レビュー

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635件のお客様レビュー

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2024/04/02

ああすごい泣いちゃったなあ、 私がまだ青いからかもしれないけど、常に自分の中で創造と破壊を繰り返して刹那的に笑いを求める神谷がすごい眩しくかっこ良く見えてしまった。 けどもしかしたら全然かっこよくなんかなかったのかもしれないと読後の今になって思う。 彼はあまりにも自分に純真すぎ...

ああすごい泣いちゃったなあ、 私がまだ青いからかもしれないけど、常に自分の中で創造と破壊を繰り返して刹那的に笑いを求める神谷がすごい眩しくかっこ良く見えてしまった。 けどもしかしたら全然かっこよくなんかなかったのかもしれないと読後の今になって思う。 彼はあまりにも自分に純真すぎるが故に屈折しまくっていた。 その屈折光が伝播した先にいたのが徳永。 徳永は独自の想像力で静かながらもどこか常に怯えて竦んでいるように感じられた。 だから恐れを知らない神谷との組み合わせは正直しっくり来ないというか、正解ではなかったように感じる。 互いに抱いていた思いは尊敬や畏怖だけではなくてきっと羨望、憎しみ、嫉妬、愛情と一口に言えるものではなかったんだろう。 けど不器用な2人の絶妙なそのアンバランスさはとても居心地が良かった。 数多の出会いや別れによって付いた傷だらけの、 その荒削りな人生が愛おしい。 お金や仕事、家族や恋人、社会的地位、それらによって形成される生活その全てを投げ打ってでも自分の信じた道を突き進むことは幸せなのか。 自分の手で夢を終わらすのは諦めなのか妥協なのか。 そもそも諦めるってなんだ、夢ってなんだ、なんのために生きてるんだと彼らがこちらに問いを投げかけてくるようで、終盤何度もページを捲るのをためらってしまった。 歪に生き続ける彼らを見て、結局そんな問いを思い浮かべたところで一生正解になんて出会えないんだろうなと思うとどこか寂しくもあり安心もした。 あほんだら、こんなん見せられたら生きるしかないじゃん。 「エジソンが発明したのは闇」 「エジソンを発明したのはくらい地下室」 という彼らのメールのやり取りがなんだかすごいお気に入り。 走り続けた先に光があるのかは分からないけど、走ったことで生じる風を心地良いと感じた人は少なからずいるし、私はこの本を読んで心にぼうっと希望みたいな、光みたいな何かが生まれた。 光があれば影があるけど今ならそのどちらも愛せる気がする。 筆者が漫才師だからか文章に血が通っているように感じられて良かった。 滲み出る又吉さんなりの漫才や人生に対する哲学に少し触れられた気がして嬉しい。 2010のM-1でのピースのネタ、ほんとに好きなんだよな。

Posted by ブクログ

2024/03/29

2024.03.29 読了。 有隣堂のYouTubeで又吉さんを拝見して興味を持ったので読むことにした。わたしは、テレビでお笑いを見ても笑いがわからないことが多いのでほとんど見たことがないし、実生活でもボケつぶしと言われたことが何度もあるくらい笑いのセンスがないつまらない人間な...

2024.03.29 読了。 有隣堂のYouTubeで又吉さんを拝見して興味を持ったので読むことにした。わたしは、テレビでお笑いを見ても笑いがわからないことが多いのでほとんど見たことがないし、実生活でもボケつぶしと言われたことが何度もあるくらい笑いのセンスがないつまらない人間なので、なんとなく接点を持っては申し訳ない気がしていたけど、この作品から感じたお笑い業界というのは悲哀に満ちたものだった。終盤に差し掛かった頃から微妙におかしみと物寂しさがミックスされた空気が醸され、なるほど芥川賞。

Posted by ブクログ

2024/03/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こんなにもストイックに向き合わなければ、自分の思い描く芸は評価されないものなのか。 日の当たる場所に行けるのは、器用で可愛げのある者だけなのか。 最後の漫才シーンは残酷で、圧倒的。 はなからハッピーエンドになるとは思っていなかったが、神谷さんの変容は哀しい。それでも、生きている限りバッドエンドは無いと言い切るラストは嬉しかった。 「僕達の永遠とも思えるほどの救い様のない日々は決して、ただの馬鹿騒ぎなんかではなかったと断言できる。僕達はきちんと恐怖を感じていた。親が年を重ねることを、恋人が年を重ねることを、全てがまにあわなくなることを、心底恐れていた。自らの意思で夢を終わらせることを、本気で恐れていた。…‥略…… いつか自分の本当の出番が来ると誰もが信じてきた。」 「神谷さんの頭上には泰然と三日月がある。その美しさは平凡な奇跡だ。ただ神谷さんはここにいる。存在している。心臓は動いていて、呼吸をしていて、ここにいる。神谷さんはやかましいほどに全身全霊で生きている。生きている限り、バッドエンドはない。僕達はまだ途中だ。これから続きをやるのだ。」

Posted by ブクログ

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