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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2016/11/01 |
JAN | 9784103505211 |
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バブル
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バブル
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商品レビュー
3.8
31件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
実態は曖昧模糊としながらも、その独特の文化だけが後世に語り継がれる、あのバブルについて体系的に書かれた本作。 バブルがなぜ発生したのかについて、多角的に分析されているが、物語は1970年代に起こった三光汽船によるジャパンラインの買収事件から始まる。日本興業銀行が日本のVCとして企業の集約を進める中で、三光汽船はそれに反発してジャパンラインの株を自ら買い占めた。この問題の解決に、興銀は日本の黒幕児玉誉士夫を担ぎ上げる。政府の息のかかった銀行がアングラ社会と関わる第一歩はここから始まった。 バブルは、1970年代にこれまで世界経済を支えてきた米国が、日本やドイツの台頭により貿易赤字が拡大する中で、オイルショック、そしてニクソン・ショックへと繋がった為替の変動相場制への移行が影響している。 変動相場に移行したものの、アメリカの経済は回復せず、レーガン時代にレーガノミクスという金融自由主義が普及し、レーガンとの密接な関係にあった中曽根氏によって日本にも導入された。最終的にはプラザ合意として、強いアメリカを維持する国際協調として、円高が作り出された。また日銀の政策金利も一気に減少し、金融緩和へと突き進む。グローバリデーションの幕開けである。 日本では不動産価格は上がり続けるという不動産神話により、企業が保有する資産の含み益が増え続けた。証券会社はその含み益を加味して株価予想を吊り上げ、銀行は含み益を担保に融資を繰り返し、特金やファントラという利回りを確約した金融商品まで開発され、事業会社は本業そっちのけで財テクに走り、バブル経済に燃料を投下し続ける。 89年から日銀は金融引締に入り、政策金利を上げ、また90年には総量規制も導入した。その結果、まず株価が下落し始めたが、依然として人々は不動産神話にかられ、土地の値段は下がらないと信じていたが、結果的に土地価格も下落の一途を辿った。この影で、住友銀行は小谷問題・イトマン事件を起こし、興銀は尾上縫という料亭の女将に多額の資金を貸し付けていたことが分かり、住友銀行は合併へ、興銀は倒産へと進んでいく。 その後、大蔵省は営業特金(証券会社)は問題であり、ファンドトラスト(信託銀行)は問題ではないといったダブルスタンダードを示し、バブル後始末のために宮沢内閣時に金融機関への公的資金注入が検討されるが、世論の反発が強く、また金融機関サイドも反対し、資金注入は見送られた。その結果、日本経済は長く続くデフレへと突入し、失われた20年に突入してしまう。最終的に住専に対する公的資金注入が行われたが世論の反発は凄まじかった。 上記以外にも、下記は欠かすことができない。 野村モルガン信託構想 三菱重工CB事件 NTT株上場 リクルート事件 AIDS(麻布土地グループ、イ・アイ・イグループ、第一不動産グループ、秀和) 豊田自動織機買い占め肩代わり問題→小糸製作所買い占め問題 凄まじい熱量を持った時代であったことが想像できる。
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バブル崩壊、まさに第二の敗戦 1.奇跡の復興と高度成長 政・官・財が一体となったシステム 戦後システムのようで、1940年体制野口悠紀雄 2.1970年代一変 グローバル化と金融自由化 1985年プラザ合意 超低金利・金融緩和とリスク感覚の喪失 3.バブルの時代と崩壊 ...
バブル崩壊、まさに第二の敗戦 1.奇跡の復興と高度成長 政・官・財が一体となったシステム 戦後システムのようで、1940年体制野口悠紀雄 2.1970年代一変 グローバル化と金融自由化 1985年プラザ合意 超低金利・金融緩和とリスク感覚の喪失 3.バブルの時代と崩壊 日本人の価値観が壊れ、日本社会が壊れ、日本システムが壊れた
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漠然としか理解していなかったバブルについて、詳しく学ぶことができた。 最後、作者の家族に触れた話があり、なるほどと思った。 欲望渦巻く、人の醜さも垣間見ることができた。
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