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桜子は帰ってきたか 新装版
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桜子は帰ってきたか 新装版
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終戦直後の満州、行く手を阻むソ連軍の目をかいくぐりながら故郷へ帰ろうとする日本人達の逃避行。それを支える“クレ”の思いは、世話になった主人の妻である“桜子”を無事に日本へ送り届けることだったが… 物語序盤は、終戦直後の混乱する時代を背景に、道連れの女性達も含めた思惑も交錯しつつ...
終戦直後の満州、行く手を阻むソ連軍の目をかいくぐりながら故郷へ帰ろうとする日本人達の逃避行。それを支える“クレ”の思いは、世話になった主人の妻である“桜子”を無事に日本へ送り届けることだったが… 物語序盤は、終戦直後の混乱する時代を背景に、道連れの女性達も含めた思惑も交錯しつつの逃避行。色恋あり、危険ありの人間ドラマで、リーダビリティ高し。 その後36年の時を経て起こる殺人事件。時代を跨ぎ、“中国残留日本人孤児”の社会的テーマも含めながら進む犯人探しと失踪人探し。あからさまな伏線により、読者目線では“真相”に気がついてしまうが、当事者の気持ちを思うとやるせない。肉親の安否を案ずる残された人達の気持ちはもちろんのこと、主人公“クレ”の長年にわたって恩を忘れない情の深さに、胸を打たれた。 週刊文春ミステリーベスト10 3位 サントリーミステリー大賞 読者賞受賞(1983年)
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興味深く読んだ 在日と韓国、敗戦後満州からの引き上げ..... 文章リズムが心地いい クレ=呉?
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去年の中頃にTSUTAYAブックスのポップを見て購入した本。 終戦頃の満州あたりが舞台となっていたので、重いかなぁと思って、ちょっと寝かせてから、ようやく手に取りました。 最初はミステリーというより人間ドラマ?と思って読み進めたけど、数年後、数十年後の事件とも関わりが出てくる、...
去年の中頃にTSUTAYAブックスのポップを見て購入した本。 終戦頃の満州あたりが舞台となっていたので、重いかなぁと思って、ちょっと寝かせてから、ようやく手に取りました。 最初はミステリーというより人間ドラマ?と思って読み進めたけど、数年後、数十年後の事件とも関わりが出てくる、ちゃんとミステリーだった。 終戦直後のひどい時代のことは、やはりな、つらいなと思いながら読み、 真人やクレの捜査は、読者には間違いなくあの女だ、と思わせる内容でジリジリさせられた。 こんな人間がというのと、よくもまあ何十年も側にいたものだと驚き。 そしてなんといってもクレの信愛の情の深さが感じられた。そして賢い。 最後はクレならそうするだろうという余韻を残した感じ。 哀しくも納得のいく終わり方だったかと思う。
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