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アイヌと縄文 もうひとつの日本の歴史
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アイヌと縄文 もうひとつの日本の歴史
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4.3
11件のお客様レビュー
瀬川拓郎 「 アイヌと縄文 」 アイヌ文化に保存された 縄文思想(日本の原郷としての)を 抽出しようとした本。 面白い。日本の原像を探ろうとする 人類学者、歴史学者、作家等が 縄文時代に 惹かれる理由が わかる気がした アイヌが 日本列島のみでなく 北東アジアの交易(商品...
瀬川拓郎 「 アイヌと縄文 」 アイヌ文化に保存された 縄文思想(日本の原郷としての)を 抽出しようとした本。 面白い。日本の原像を探ろうとする 人類学者、歴史学者、作家等が 縄文時代に 惹かれる理由が わかる気がした アイヌが 日本列島のみでなく 北東アジアの交易(商品交換)により、富と権益を拡大しながら、アイヌ同士では 贈与交換により社会を維持していたことに驚く。日本人のバランスの良さを感じる アイヌ文化に保存された 縄文思想(日本の原郷としての) *贈与交換の社会〜親戚のような連帯性 *個人へ富の集中させない→権力や階級を生じさせない→心の連帯を求める集団 縄文時代 *縄文文化は 北海道、本州、四国、九州、琉球で展開〜抜歯が行われた人骨、イノシシ祭り、土偶 *日本列島の縄文人は 異なる生態系を超えて 共通の宗教や儀式(縄文イデオロギー)を共有 *縄文時代の巨大な土木遺産=縄文社会の心の豊かさの証拠→静川遺跡、垣の島遺跡など〜聖域、祖霊を祀る場→心の豊かさ 続縄文時代(弥生時代) *日本列島に弥生文化が広がるなか、北海道の縄文人は弥生文化を拒否 *縄文イデオロギーとしてのイノシシ祭りが アイヌのクマ祭〜子熊を一定期間飼って 殺す習俗(神の国に送り返す)〜へ変化 擦文時代(奈良、平安) *毛皮、サケ、大鷲など交易品を生産し、本州へ流通 *東北からの移住者(エミシ)→擦文文化を形成→富を求めて商品生産社会に転換し、他者の領域を侵して成長 *擦文文化では、墓や墓地がない〜擦文文化の特徴は 複雑な文様の土器、竪穴住居 ニブタニ時代(鎌倉以後) *交易品をさらに拡大→北東アジアへ進出→アイヌは 日本と北東アジアを結ぶ中継交易者 アイヌの縄文思想 *和人、北東アジアとは 交易(物々交換=商品交換)をしても、アイヌ同士は 贈与により モノをやりとりしていた(贈与交換) *人々を親戚として結びつけるような連帯の原理 *商品交換は 人々を不平等化し、差別化する原理→戦争を常態化させ、王を誕生させ、国家を成立
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日本の総氏神が伊勢の天照だと言われる中、どうしても納得と同意しかねていた自分が立てた仮説に答えを与えてくれるような記述が多く発見できた書籍特にアイヌに縄文の流れが残ると言う基論を下地に展開される証拠の数々は、改めて多くの旅への機会を提示してくれた。一冊で三度以上の楽しみができた。...
日本の総氏神が伊勢の天照だと言われる中、どうしても納得と同意しかねていた自分が立てた仮説に答えを与えてくれるような記述が多く発見できた書籍特にアイヌに縄文の流れが残ると言う基論を下地に展開される証拠の数々は、改めて多くの旅への機会を提示してくれた。一冊で三度以上の楽しみができた。まずは感謝!そして出会えたことに礼◎
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シャーマンキングやゴールデンカムイなどの漫画からアイヌに興味を持つようになり、ちょうど筑摩書房のセールもやっていたため購入。 縄文人の末裔であるアイヌの歴史を振り返りながら、同じ祖先である縄文人の縄文思想とは何だったのかを考えていく内容です。 これは良書ですね。 遺伝子的な部分...
シャーマンキングやゴールデンカムイなどの漫画からアイヌに興味を持つようになり、ちょうど筑摩書房のセールもやっていたため購入。 縄文人の末裔であるアイヌの歴史を振り返りながら、同じ祖先である縄文人の縄文思想とは何だったのかを考えていく内容です。 これは良書ですね。 遺伝子的な部分だけではなく、言語や文化、風習などといった多角的方面からアイヌの歴史について述べています。 そして参考文献の数がすごい…。 アイヌを語るのに欠かせない本州との関連や中国やロシアなど大陸側との関係にも言及されており、より理解が深まります。 今のアイヌはただ縄文人が外部の文化を受け入れずに現代まで続いているのではなく、様々な文化と交わり変化していった姿だということがよく分かりました。
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