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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 致知出版社 |
発売年月日 | 2015/05/01 |
JAN | 9784800910721 |
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ぼくの命は言葉とともにある
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ぼくの命は言葉とともにある
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商品レビュー
4.3
23件のお客様レビュー
まさに、ふくしまさんは日本版ヘレンケラーを地で行く人なのだと思いました。全盲ろうという絶望的な状況下でも、生きていることに感謝し、夢に向かってチャレンジする姿に勇気をもらいました。少し内容的に難しい部分があり、自分には理解しきれないところがあったことが、申し訳なく感じました。
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素晴らしい、の一言。他者とのコミュニケーションの術が二重に失われた中で、福島さんが絶望から立ち直るための、生きるヒントが詰まっている。 夜と霧、への言及にも、深く共感した。
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3歳で右目を、9歳で左目を失明。18歳で失聴し、全盲ろうとなった、福島聡さん。盲ろう者として初の大学進学を果たす。2008年より東京大学教授。 盲ろうの方の世界を想像してみた。真っ暗で音のない世界。周りに誰かいるのかいないのかもわからない宇宙から放り出されたような怖い浮遊感...
3歳で右目を、9歳で左目を失明。18歳で失聴し、全盲ろうとなった、福島聡さん。盲ろう者として初の大学進学を果たす。2008年より東京大学教授。 盲ろうの方の世界を想像してみた。真っ暗で音のない世界。周りに誰かいるのかいないのかもわからない宇宙から放り出されたような怖い浮遊感。この絶望の中から、福島さんが生きるためにどう考えて進んできたのかが書かれていた。 ○宇宙の中で、自分が存在しているのは、自分の力によってではない。そう考えると、自分が経験する苦悩も、自分の外部のどこかから降ってきたようなものだと思うことができた。そう思うことによって、その降ってきたものをまず受け止めて、その上でどう生きるかが問題なのだろうと意識を転換した。同時に、おそらくそこにしか自分の生きる道はない、自分の気持ちを落ち着かせ、納得させて生きる方法はそこにしかないだろうと思ったのです。 自分が納得すること、つまり、自分の状態にや「意味」を見いだすことが救いになるのだと思います。 そして、盲ろう者だからこそ気づいた言葉への思い。 ○盲ろう者の私には、外界や他者を把握する方法としては、言葉しかないといっても過言ではありません。かといって、ただ一言だけ発せられた言葉によって、突然世界が開ける事はありません。誰が誰に向かって、どういう背景のもと、どういう意味を込めて発言しているのか。あるいは、その発言の前後には、どういう言葉が発せられているのか。そういう関係性や背景が理解できて、ようやく意味が理解できます。 言葉をどのようにつなぎ合わせるかと言う関係性、あるいは文脈性が言葉に命を吹き込む。 ○どうしても前に進めないという状況になった時は、「後ろ向きになったまま後ずさりする」という裏技がある。こうすれば、結局ゆっくりですが、前進することになります。 「極限状況の中でこそ人間の本当の方が発揮される」という福島さんも辿り着いた考えは、 ビクトール・E・フランクルも言っている。 フランクルは、『死と愛』の中で人が生きる上で実現する価値には3つの段階があると主張している。 1.何かを生産する「創造価値」 2.美しい風景に感動するなどの「体験価値」 3.「態度価値」。1と2の価値が制約され、生命が大いなる苦悩に直面した時にも、その苦悩にどう対処するかにより実現されるもの。 この3つ目の価値こそ『夜と霧』の真髄であると、私自身この本を読んでよりしっかりと理解できたように思う。 フランクルの公式「絶望=苦悩−意味」 その他、心に響いたところ 『宇宙からの帰還』立花隆より 「眼下の地球を見ているとね、いま現に、このどこかで人間と人間が領土や、イデオロギーのために血を流し合っているというのが、ほんとに信じられないくらいバカげていると思えてくる。…地球上に住んでいる人間は、種族、民族が違うかもしれないが、同じホモ・サピエンスという種に属するものではないかと感じる。対立、抗争というのは、すべて何らかの違いを前提としたもので、同じものの間には争いがないはずだ。同じだという認識が足りないから、争いが起こる」(アポロ7号、アイズリ) ハンセン病を描いた『いのちの初夜』(北條民雄/著)において、「(癩病になった人は)人間ではありませんよ。生命です。生命そのもの、いのちそのものなんです。」という佐柄木の台詞からの考察。 ○いったんこの純粋な生命の中核を掘り出し、えぐり出すこと、つまり虚飾に満ちた「外殻」を削り落とすことによって、人間は、自らが授かった、本来の命を見つけ直し、新たな存在として、再び復活するのだ、という思想ではないでしょうか。 思想家、吉本隆明さんの言葉。 「幸せになる秘訣は?」ときかれ、 「幸福というのは、近い将来を見つめる視線にあるのではなく、どこか現在自分が生きていることをうしろから見ている視線のなかに、含まれるような気がするんです。」 人生は苦悩の連続で、思うようにいくことなどまずない。その苦悩の中で、「自分を納得させて生きる方法」を探る福島さんの姿勢に大いなる学びをもらった。
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