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多数決を疑う 社会的選択理論とは何か 岩波新書

坂井豊貴(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2015/03/01
JAN 9784004315414

多数決を疑う

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商品レビュー

4.1

99件のお客様レビュー

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2024/03/25

「多数決」は民主的に物事を決める際に使用され、その結果は集団の総意とされる。 これは、今まで生きてきた中で幾度となく経験してきたことである。 だが、それは本当に民主的なのか? 今まで当たり前だと思っていたことの前提を考えるきっかけになる一冊です。

Posted by ブクログ

2023/12/15

学校のクラスの話し合いをしていると、最終的な決定は、結局、多数決になる。そんな多数決する生徒たちを見ていて疑問だったのが、子どもたちが意外と数票差とかであっても、多数派の意見になることに対して抵抗感がないことだった。 かといって、ではその問題点をどれくらい自分がきちんと説明できる...

学校のクラスの話し合いをしていると、最終的な決定は、結局、多数決になる。そんな多数決する生徒たちを見ていて疑問だったのが、子どもたちが意外と数票差とかであっても、多数派の意見になることに対して抵抗感がないことだった。 かといって、ではその問題点をどれくらい自分がきちんと説明できるのか、多数決に変わる代案を出せるのか、と聞かれると答えることが難しい。そんな問題意識がから手に取ってみた本だ。 てっきり、「多数決を疑う」とあるから、多数決に代わる、何か画期的な意思決定の方法を見せてくれるのだと勝手に思っていたのだが、違った。この本は、多数決の限界を理解しつつ、それでもなお、「よりマシな多数決」のやり方を模索する、その模索の仕方を教えてくれるというコンセプトのものだ。 著者が繰り返し言うのは、多数決で多数になったということと、その結果が正当なものであること、「正しい」判断であるということは、異なるということだ。単純に多数決の色々な方法を紹介するだけでなく、集団による意思決定において、理想的な判断とは何か、その決定は、何によって正当化されるのか、といった哲学的な問いにまで議論は及ぶ。 「ボルダルール」「コンドルセの最尤法」「中位投票者定理」など、いくつかの多数決のやり方が紹介されるが、それぞれの選択場面において、どの方法がより正当なのか、それを考えることの大切さを筆者述べる。そして最後には、「小平市の都道328号線問題」という実際の事例を通して、民主的な判断のあり方について、具体的な説明をしてくれる。 最近は、多様性やマイノリティに対する意識が高まってきたとはいえ、実際の世の中を見ていると、そうした意識から一見逆行しているかのように見える多数決という決定方法は、まだまだ当然視されている。そんな、数が多ければ正しい、といった単純な発想の多数決に、少しでも違和感を持ったことのある人には、ぜひ読んでもらいたい。

Posted by ブクログ

2022/11/13

副題にもある「社会的選択理論」というものを、本書で初めて知った。 人々の意思を集約するルール、方法を考える学問である由。 三つ以上の選択肢があるとき、多数決は必ずしも人々の意思を反映しない。 そこで、さまざまな方法が考えられ、いくつもの条件の下で強度が試されてきた。 有力な2つ...

副題にもある「社会的選択理論」というものを、本書で初めて知った。 人々の意思を集約するルール、方法を考える学問である由。 三つ以上の選択肢があるとき、多数決は必ずしも人々の意思を反映しない。 そこで、さまざまな方法が考えられ、いくつもの条件の下で強度が試されてきた。 有力な2つの選択肢に対し、第3の選択肢が表れて票が割れることで結果が変わってしまう。 このような不合理への頑健性を試す条件として「ペア勝者規準」「ペア弱者規準」などが考えられている。 ここだけでも、「ほほお」である。 スコアリング・ルール(選ぶ順位に応じ点数配分をして集計する)、ヤング・コンドルセの最尤法(複数選択肢からペアを作り、ペアごとに多数決を取ったデータから選択肢の選ばれた順序を求める)などが紹介される。 なるほど、方法も洗練されて行っているということか…と思う一方、ベースはボルダとか、コンドルセという18世紀の理論であることにも驚く。 20世紀には「中位ルール」というものが発見される。 これは段階的に並ぶ複数の選択肢に山形の順位づけができるとき、真ん中の選択肢を選ぶというものだそうで、票の割れにも、自らの意向を偽って投票して対立候補をつぶすような戦略的操作にも強いとのこと。 政策を評価する投票などでは効果はあるようだ。 自分などは、議員の選挙のイメージがつい出てしまうので、最初どういう活用ができるか、なかなかイメージがしづらかった。 が、たしかに有権者に熟議により論点を評価する観点にある程度の共通認識があれば、よい方法なのだということが経験的にも理解できる。 どちらかというと、職場での意思決定に活用できるのではないかという気がする。 最後の章ではメカニズムデザイン(集約の制度設計)の話が取り上げられていた。 公共財の使い方を自律・分権的に決められるよう、制度を作っていくという考え方のようだ。 ここではクラークデザインを取り上げていた。 近年研究が進んでいる分野だそうなので、また別の本で読む機会があればと思う。

Posted by ブクログ

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