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宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか

ロジャーペンローズ【著】, 竹内薫【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2014/01/24
JAN 9784105065911

宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか

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商品レビュー

3.8

4件のお客様レビュー

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2020/12/15

著者のPenroseは「ブラックホールの形成が一般相対性理論の強力な裏付けであることの発見」について2020年にNovel物理学賞を受賞したことでもニュースになったが、Hawkingとともにブラックホールの特異点定理も非常に有名。 本書は彼の宇宙に関する物理的な考え、サイクリッ...

著者のPenroseは「ブラックホールの形成が一般相対性理論の強力な裏付けであることの発見」について2020年にNovel物理学賞を受賞したことでもニュースになったが、Hawkingとともにブラックホールの特異点定理も非常に有名。 本書は彼の宇宙に関する物理的な考え、サイクリック宇宙論の解説がメインのテーマである。 導入は熱力学の第二法則、いわゆるエントロピー増大の法則から入っている。 熱力学以外の物理学の基礎方程式(相対論、量子論、電磁気学)は時間の向きについては対象である。つまり、ビデオカメラで撮影した物理現象を観た時に逆に再生しても物理学的には全く正しい運動をする。 (ビルの屋上から鉄球を落下させた場合と、地上からとある初速でビルの屋上に向かって投げた鉄球とで物理学的な違いはない) が、テーブルから落下して割れた卵が、ひとりでに卵に戻ってテーブルの上に戻ったりはしない(みたことはない)。これは熱力学第二法則に矛盾するからである。(矛盾とまではいかないが、ほとんどありえない) この宇宙はエントロピーという物理量を増加するという法則があり、時間はそのエントロピーが増大する向きに流れるようだ。 問題はエントロピーという物理量は計算ができ、さらに最大値もあるということだ。 エントロピーは乱雑さと言い換えることもできるが、究極に乱雑になった状態から先はない。エントロピーは増大するのであるから、最初はエントロピーが小さい状態、つまり乱雑ではない状態から始まる。 ということは、この宇宙はかなり乱雑ではない状態からスタートし、現在に至っているわけである。 宇宙の始まりは約136億年前のビックバンから始まったとされるが、ビックバンは超高圧、超高温状態だったと推察されている。 沸騰したヤカンを見て分かる通り、ぐつぐつ煮えた湯は静かな水面よりも乱雑に思える。この状態がなぜ「乱雑でない」のか。 というのが、理論のモチベーションである。 サイクリック宇宙論とは、宇宙がサイクル、つまり循環しているということを基本としている。 宇宙のエントロピーが最大となり、もはやこれ以上乱雑になりえない状態から、ビックバンが生じるらしい。これもきちんと理論的に定式化されているようであるが、本書でも解説しているが、かなり専門的である。 大学の理論物理をやっていないと理解できない。 が、数学的な理解がなくとも内容は(難しいが)追える。 最先端の物理学で第一級のNovel物理学賞を受賞した物理学者による解説なので興味深い。 現在、ひも理論や量子重力理論など最先端の理論があるが、なかなかそれを検証するような現象がないようだ。 数学的には「ありえる」が、それがこの宇宙を支配する物理学であるかどうかはまさに実験や現象の予測によってなされる。 ブラックホールやビックバンを記述する数学はなかなか検証できない。 サイクリック宇宙論は、宇宙マイクロ波背景放射(CBM)をかなり精密に調べると前の宇宙の痕跡がわかるかもしれないとのこと。(が、超高精度な測定が必要であるそうで現在はその精度まで到達していない)

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2016/09/02

熱力学と相対論の基本的な理解が必要。難易度が高いため、一般啓蒙書とは言い難いが、述べられていることは他書に比べ、オリジナリティーが高い。 熱力学の第2法則(エントロピー増大の法則)を全体を貫く駆動力としながら、共形でサイクリックな(循環的な)宇宙論を立論する。最後に述べられてい...

熱力学と相対論の基本的な理解が必要。難易度が高いため、一般啓蒙書とは言い難いが、述べられていることは他書に比べ、オリジナリティーが高い。 熱力学の第2法則(エントロピー増大の法則)を全体を貫く駆動力としながら、共形でサイクリックな(循環的な)宇宙論を立論する。最後に述べられている観測事実の示唆があることは興味深い。

Posted by ブクログ

2014/07/04

140705 中央図書館 熱力学第二法則の、丁寧な説明が読みやすい。しかし宇宙論のパートになると、これは普通のヒトには読めないでしょ。どうやって読み込んだらいいか、はた、と当惑。 備忘として。 原題は『Cycles of Time』と、シンプルでありながら主題を余すところなく表...

140705 中央図書館 熱力学第二法則の、丁寧な説明が読みやすい。しかし宇宙論のパートになると、これは普通のヒトには読めないでしょ。どうやって読み込んだらいいか、はた、と当惑。 備忘として。 原題は『Cycles of Time』と、シンプルでありながら主題を余すところなく表すとてもいいものなのだが、日本の啓蒙科学書として売るためには、(訳者の竹内薫さんは尊敬するのだが)このようなくだくだしいタイトルにせざるを得ないのだろうか。面白くない。まあシンプルで抽象的なタイトルだと日本人は「自分には縁がない」と感じてしまうのでフックが効かないということもわからなくはない。 ついでの備忘で、『殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか』も最近の評判の本だが、原題は『The Company of Strangers』であって、原題のほうが好みだという人も(特にこういう本を面白いと感じる人の中には)多いと思うのだが。この話は、池田信夫氏が同書の書評にも書いているのを見て、膝を打ったところ。

Posted by ブクログ

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