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歌うクジラ(下) 講談社文庫

村上龍(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2013/10/16
JAN 9784062776769

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商品レビュー

3.7

33件のお客様レビュー

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2023/04/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「他の人間になった自分をどうやって憎めばいいというのだろうか」。 死生観や倫理観、思いの外哲学的な小説でした。暴力や禁忌で混沌とした世界観はそのままに、結末には寂寥感が漂っている。 「狂ってることが正常」みたいな世界で、上層階級のサツキもヨシマツもそれに合わせてるように思えたけれど、下巻を読むと少なくともサツキは狂いから目を逸していないです。サツキが抱える喪失感や諦念の3行と、アキラの最後の祈りのつぶやきはとても好きでした。 移動。言われてみれば、アキラがひたすら移動するお話だったのだな。「逃げられない」、なんて美しい言葉だろうか、と登場人物は言ってたけど……どこかの段階で投げ出し諦め、生死を含めて自分の全てをなにかに委ねる、それはある意味ですごく幸福で美しい状態かもしれないなぁと思いました。 でも、アキラの最後の祈りのほうが美しいと思っていたいです。 逃げることはできる、ただし、生き延びられるかどうかは、わからない。

Posted by ブクログ

2022/11/24

サツキが語る喪失感についての考察と実感で、 ひとつの頂点を見た気がしていたのだが、 最後の最後にアキラが辿り着く答えに、 あぁ、ここまで読んできて本当に良かったと、 心の底から思った。 村上龍はより一層、 知的ではなく体験として、 精神分析を理解したのだと思える作品で、 手法は...

サツキが語る喪失感についての考察と実感で、 ひとつの頂点を見た気がしていたのだが、 最後の最後にアキラが辿り着く答えに、 あぁ、ここまで読んできて本当に良かったと、 心の底から思った。 村上龍はより一層、 知的ではなく体験として、 精神分析を理解したのだと思える作品で、 手法はSFであるけれど、 限りなく普遍的である生きるということについて、 新たな方法で描き出してくれた。 精神分析への理解というよりもおそらく、 人間への理解か。 読んでよかった。 よかったというのは、 個人的に救われたという意味である。

Posted by ブクログ

2022/11/06

 『〝クジラ〟強調月間始めました!』8②  第8回②は、引き続き村上龍さんの『歌うクジラ(下)』です。  過酷で壮大なアキラの旅はなんだったのだろうか、と考えてしまいます。  旅や冒険ではなく、地獄巡りという過激な言葉が似つかわしい程、分断と科学が進んだ異世界の移動でした。  ...

 『〝クジラ〟強調月間始めました!』8②  第8回②は、引き続き村上龍さんの『歌うクジラ(下)』です。  過酷で壮大なアキラの旅はなんだったのだろうか、と考えてしまいます。  旅や冒険ではなく、地獄巡りという過激な言葉が似つかわしい程、分断と科学が進んだ異世界の移動でした。  私たちの暮らす今の社会でも、分断や紛争があり、情報化が進むに連れ誹謗中傷も増えました。「多様化」を掲げて単に共感するだけでは、対話を通じて他者との差異を微細に理解することはできない気がします。コミュニケーションが図られて初めて、妥協したり合意形成が可能なのだと思います。  脱・誹謗中傷のためにも、情報の出所や信憑性も疑ってかかる必要性が求められる時代だな、と改めて痛感しました。
 それにしても、村上龍さんの想像力には恐れ入ります。本書は、未来への警告の要素満載ですが、〝希望〟を示す物語でもあると感じました。好き嫌いはさておき、価値ある一冊には違いありません。

Posted by ブクログ

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