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新編 不穏の書、断章
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新編 不穏の書、断章
¥1,155
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商品レビュー
4.3
9件のお客様レビュー
これは一生ものの一冊になりそうです。読んでいると、生活上の様々な出来事や悩みが至極つまらないことに思える。開き直ることができる。自分が自分でいられる。それでいて、時にしんみりすることもある。まるでお酒のように、飲み方によって色々な酔い方ができる作品です。
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正直、むちゃくちゃ難しかった。言ってることも難しいし、単語の意味も難しいから、理解できなかった文もたくさんあった。 ひとつひとつに重みがすごくあるから、数篇まとめて読んでしまうと、情報摂取量過多になって、頭がパンクしちゃう。 だけど、そんなところも含めて、また読みたくなるような...
正直、むちゃくちゃ難しかった。言ってることも難しいし、単語の意味も難しいから、理解できなかった文もたくさんあった。 ひとつひとつに重みがすごくあるから、数篇まとめて読んでしまうと、情報摂取量過多になって、頭がパンクしちゃう。 だけど、そんなところも含めて、また読みたくなるような魅力を湛えた本だった。
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『断章』と『不穏の書』を地続きのものとして語ることを許してもらいたい。というのもベルナルド・ソアレスがあまりにもペソア的で、そうして『断章』と『不穏の書』の違いが、彼の署名とLDDという略号が付されたかどうかでしかないからだ。この抄訳も、そのような意識で編まれているように思う。 ...
『断章』と『不穏の書』を地続きのものとして語ることを許してもらいたい。というのもベルナルド・ソアレスがあまりにもペソア的で、そうして『断章』と『不穏の書』の違いが、彼の署名とLDDという略号が付されたかどうかでしかないからだ。この抄訳も、そのような意識で編まれているように思う。 この本を強引に前から3つに分けるとすれば、 ①詩形をした、あるいは詩に関わるアフォリズム ②ソアレスの生活と強く結びついた思索 ③完全に形而上学的なアフォリズム のようになっていて、うちの②③が『不穏の書』ということになる。 私がいちばん強く興味を惹かれたのは②で、それというのもやはりペソアが詩人だからだ。彼のアフォリズムは示唆に富んでいるけれども、そういうものは何もペソアを引かなくてもいくらでも世の中には(特にフランスには)ありふれている。しかし会社員としての生活を送りながら、それを全肯定し、全否定し、つまり世界のすべてをドウラドーレス街の平凡な生活に見出したという点において、非凡な人生からしか芸術は生まれないと考えているような芸術家たちとは一線を画している。 彼はドウラドーレス街の自宅にいながら、想像上の世界旅行をしてみせる。しかもそれが、実際にその地に赴くことよりも優れた旅行であると豪語する。ソアレスの詩心は徹底的に小さなドウラドーレス街に根ざしているのだ。ドウラドーレス街の風景。会社にいる社長や同僚たち。彼らからすべてを紡ぎ出したソアレスの仕事には、平凡な生活を送る私のような人間にも、芸術上の希望を与えてくれる。
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