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古代オリエントの宗教
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古代オリエントの宗教
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商品レビュー
3.7
17件のお客様レビュー
・こうして、「聖書ストーリー」が興隆しはじめる直前に、『旧約聖書』を否定してユダヤ教徒共同体から離脱したマンダ教徒たちは、以後の歴史において、その続編をことごとく否定せざるをえなくなった。これは、結果的には大流行して周囲に浸透してきた「聖書ストーリー」系の宗教をすべて敵に回すこと...
・こうして、「聖書ストーリー」が興隆しはじめる直前に、『旧約聖書』を否定してユダヤ教徒共同体から離脱したマンダ教徒たちは、以後の歴史において、その続編をことごとく否定せざるをえなくなった。これは、結果的には大流行して周囲に浸透してきた「聖書ストーリー」系の宗教をすべて敵に回すことになってしまい、古代末期としては、はなはだ時宜を失した判断であった。 ・ゾロアスター教ズルヴァーン主義の教義によれば、人間は「地水火風の四元素」と「霊魂・知性・芳香」の三点セットの結合から成り立っている。この二つの要素のうち、地水火風の方はいつかは滅びる有限の物質から構成されている。そこで、人間はこの悪の要素を多量に含んだ肉体をあえて死滅させることで、そこに含まれるアフレマンによる世界汚染も取り除き、オフルマズド的な善の世界の浄化に役立つとされる。いわば人間は、肉体部分に悪の要素を含みつつも、死ぬことでそれを減却し、アフレマンが世界創造の際に撒き散らしてしまった害毒を除去するための浄化装置なのである。
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旧約・新約ゆたつの聖書の世界観に対する古代オリエントの人々の反応、対応について。 旧約をも否定したマンダ教、イエスに焦点を絞り自身もそれに次ぐ使徒としえ「真のキリスト教」を名乗ったマニ教、「聖書ストーリー」に対する「東方の壁」となったゾロアスター教の教義の変遷、キリスト教に飲み込...
旧約・新約ゆたつの聖書の世界観に対する古代オリエントの人々の反応、対応について。 旧約をも否定したマンダ教、イエスに焦点を絞り自身もそれに次ぐ使徒としえ「真のキリスト教」を名乗ったマニ教、「聖書ストーリー」に対する「東方の壁」となったゾロアスター教の教義の変遷、キリスト教に飲み込まれたアルメニアのミトラ信仰、預言者の補佐役(イマーム)だけが「聖書ストーリー」の秘儀を開示することができるとするイスラム教シーア派のイスマイール派の展開(十二イマーム派と分裂後の地下活動、ファーティマ朝の樹立、ギリシャの理性的哲学の導入)など。 マニアックな内容がたまらない。
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キリスト教の拡大からスンナ派イスラームの完成までを範囲とする。大学の講義を元にしているようで,読みやすい本である。その約1000年の期間における,オリエント世界における宗教は次々に変化を遂げていった。元となる「聖書ストーリー」をどう受け取っていったかにより多様性が生まれる。 主...
キリスト教の拡大からスンナ派イスラームの完成までを範囲とする。大学の講義を元にしているようで,読みやすい本である。その約1000年の期間における,オリエント世界における宗教は次々に変化を遂げていった。元となる「聖書ストーリー」をどう受け取っていったかにより多様性が生まれる。 主な宗教:マンダ教,マーニー教,ミトラ信仰,ゾロアスター教ズルヴァーン主義,イスマーイール派,二元論的ゾロアスター教,スンナ派イスラーム
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