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ピエタ
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ピエタ
¥220
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商品レビュー
4
292件のお客様レビュー
浸った。 本を開けば別の世界へゆける感覚。 語られないことや余白が、深みへとつながる。 聞く勇気がなかったのではなく、聞く必要がなかったと気づく衝撃。 終わらせることは話すこと、手放すこと。 独りよがりであったと気付かされると、見方が変わり、他者も自分も受け入れはじめる。
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ピエタ慈善院で孤児として育ったエミーリア。 共に育ったピエタの〈合奏・合唱の娘たち〉でヴァイオリンの才能を発揮したアンナ・マリーア。 音楽院でもあるピエタ慈善院で長期に渡り音楽の指導をしていた作曲家のアントニオ・ヴィヴァルディ。 教養の一つとしてピエタに楽器を習いに通っていた、裕...
ピエタ慈善院で孤児として育ったエミーリア。 共に育ったピエタの〈合奏・合唱の娘たち〉でヴァイオリンの才能を発揮したアンナ・マリーア。 音楽院でもあるピエタ慈善院で長期に渡り音楽の指導をしていた作曲家のアントニオ・ヴィヴァルディ。 教養の一つとしてピエタに楽器を習いに通っていた、裕福な貴族ドゥオド家のヴェロニカ。 ヴェロニカはかつてヴィヴァルディからもらった練習用の譜面の裏に詩を書き、その譜面を見つけ出したら大口の寄付をしても良いと言う。 その譜面探しから様々な人々に出会って行く。 その面々とは、ヴィヴァルディに才能を認められ一躍有名になったアンナ・ジロー、サポートをする20歳離れた姉のパオリーナ。 コルティジャーナ(高級娼婦)のクラウディア。 ゴンドリエーレのロドヴィーゴ。 ヴィヴァルディの姉妹、ザネータとマルゲリータ。 ピエタで育ち、薬屋に嫁いだジーナ。 助け、助けられて生きて行く。 この人とあの人が繋がり、この出来事とあの出来事が繋がり、見つからないと思っていた譜面とも感動的な再会を果たす。 一つ一つのエピソードが濃く、読み応えのある作品だった。 誰にも言えなかったエミーリアの恋。 大きな力によって阻まれた縁談を、静かに受け入れてきたエミーリアだったが、その代わりとでも言うかの様にヴェロニカが唯1人エミーリアと兄との縁談を今も信じ切ってくれた事に少し心が救われた。 登場人物が皆、知性があり、情に厚く、幸せに満ちた人生という訳ではなかったが懸命に生きる姿勢で胸を暖かくしてくれた。 時代も国も文化も違うヴェネチアのひと時を味わわせてもらった。
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2012年(第9回)。3位。 18世紀のヴェネチア。時代設定が良い。貴族と元首(ドージェ)が支配するヴェネチア。ピエタは孤児院。ここで捨てられた赤ちゃん。ヴィヴァルディ先生が師事し、合唱合奏。物語はヴィヴァルディ先生の死後。貴族の娘が落書きした先生の楽譜探しに帆走するピエタの娘。助言をするコルティジャーナのクラウディア。結局は思わぬところで見つかるのだけれど。18世紀らしい物語だと思う。
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