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孤鷹の天

澤田瞳子【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 徳間書店
発売年月日 2010/09/17
JAN 9784198630195

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商品レビュー

3.8

7件のお客様レビュー

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2016/10/04

2016.10.03 奈良時代、大学寮の生徒たちの目から見た恵美押勝の乱。 架空の主人公の周りにうまく実在の人物を配置して、大変興味深い小説になっていると思う。 登場人物の今風の喋り方や、身分の差を軽く扱いすぎている所が気にはなったが、永井路子さん、杉本苑子さん、黒岩重吾さんの...

2016.10.03 奈良時代、大学寮の生徒たちの目から見た恵美押勝の乱。 架空の主人公の周りにうまく実在の人物を配置して、大変興味深い小説になっていると思う。 登場人物の今風の喋り方や、身分の差を軽く扱いすぎている所が気にはなったが、永井路子さん、杉本苑子さん、黒岩重吾さんの小説を読みつくした今、この時代を書く若い作家が出てきたことはとてもうれしい。

Posted by ブクログ

2016/05/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久々に痛快な歴史小説を堪能した。文庫なら800ページ超、超長編ってほどじゃないけど、久々の読み応えだった。 時は天平宝宇年間、というから、先に読んだ玉岡かおる著『天平の女帝 孝謙称徳』の時代だ。玉岡作品が女帝に近い立場、官僚目線で書かれた点と異なり、大学寮で学ぶ官吏候補生、若者たちの立場を描くところが歴史青春小説という味わい。なにより時代の背景として、女帝が世を翻弄した、従来の怪僧道鏡に溺れた愚帝として描かれている点が大きく異なっている(というか、一般的な描写)。同じ時代を、こうも違って描けるものかと、少なからず驚くが、お上の本心など民衆には見えやしない。仮に玉岡作品のように実際は崇高な理念を持った女帝だったとしても、目の前で数々の戦乱が繰り広げられれば、悪政と罵られ良からぬ風評を立てられても止む無しか。 そんな、恵美押勝の乱に至るまでの時代、その後の女帝・道鏡独裁による大学寮圧迫に対する反抗、そして大炊王を担ぎあげての反乱(これはフィクションだね)を通じての大学寮学友たちの成長と活躍を描く青春群像劇だ。 主人公は藤原清河の家に仕える高向斐麻呂。入寮前に出会う奴隷身分の赤土との数奇な運命を軸に、同室の李光庭、先輩桑原雄依と佐伯上信、直講(教授)の巨勢嶋村や、長屋王の末裔礒部王、赤土の妹益女、清河家の主人広子などなど、魅力的で個性的で、誰もが重要な役回りで生き生きと立ち回り、己の人生を全うしていく。その中で、権力と理不尽が横行する政治のうねり中で生命を賭して「義」を貫こうとする大学寮の学生たちの生き様が中心となるが、その姿がそれぞれ痛ましい。世は儒学を捨て、御仏の教えにすがるように仏教による鎮護国家へと傾いて行くからである。 最後、大学寮出身者たちの時代への抵抗を、恵美押勝の乱に連座して淡路廃帝(淡路島へ島流し)となった大炊王の島からの逃亡(これは実際にあった話)を、恵美押勝軍残党が集結しての最後の反乱劇に仕立てたところが面白く、そこに馳せ参じる斐麻呂はじめとする大学寮OBたちが、時代に翻弄される幕末の新撰組や白虎隊的に、日本人の判官贔屓の感情を強く刺激して涙腺を刺激するったらありゃしない。 描きこみが過ぎるほど朗々と語り尽くされるが、これだけの人物を、主要なところは余さず立体的に描写していくには止む無しの紙数。誰に感情移入しても良いくらい、どの人物も好きになれる。きっと、多くは主人公の斐麻呂意外に、意中の人を見つけるだろう。これが作者のデビュー作らしいか、なかなかの筆力だと感心させられる。 舞台が奈良、先日のGWに訪ね歩いた、薬師寺、唐招提寺などの西ノ京や、最後は母方の故郷、子どもの頃毎年遊びに行った淡路島が舞台だったりするのが非常に読んでいても楽しかった。 淡路に居る親戚、従妹に「淳」の文字を用いた兄妹がいる。今まで気づかなかったけど、淡路廃帝大炊王は皇位にある時は淳仁天皇だった。そこから取った命名だったのだろうか。名づけ親(叔父)はもう他界している。今度本人たちに会ったら訊いてみよう。

Posted by ブクログ

2014/02/11

澤田瞳子の作品。またも一気に読んでしまった。舞台は奈良時代、阿部上皇(孝謙上皇)→大炊王(淳仁天皇)の世の中。私の好きな政治がどろどろした時代である。藤原仲麻呂の乱が話の中心。大学寮というあまり政治とかかわりのないと思われる場所にいた若者たちがその時代の中でどのようにその意思を示...

澤田瞳子の作品。またも一気に読んでしまった。舞台は奈良時代、阿部上皇(孝謙上皇)→大炊王(淳仁天皇)の世の中。私の好きな政治がどろどろした時代である。藤原仲麻呂の乱が話の中心。大学寮というあまり政治とかかわりのないと思われる場所にいた若者たちがその時代の中でどのようにその意思を示していったか。主人公のの高向斐麻呂と奴婢の赤土の関係が柱かと思いきや、大学寮の先輩、雄依・上信そして磯部王、それぞれがそれぞれの意思をもって行動するところが非常に魅力的。斐麻呂の最初の主・広子の意外な行動にも心打たれる。赤土の妹の益女も時代に翻弄されながら意思を貫く。 話の中心は後世に名を残していない若者たちだが、大炊王、山部王(若き桓武天皇)も登場して、この時代に思いをはせることができる。

Posted by ブクログ

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