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カラ売り屋 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2009/03/12 |
JAN | 9784062762984 |
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商品レビュー
3.7
25件のお客様レビュー
四編からなる短編集。金融に関する専門用語も出てくるが、極端に難解ということはない。地方の老舗温泉旅館の再生に弁護士が奔走する「再生屋」と、過疎の村を舞台にし、過疎債、合併特例債を取り上げた「村おこし屋」が面白かった。
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金融小説、ということで専門用語が飛び交う辺りが難しい、、、 でも、スリルを感じられて面白かった。 初の黒木亮だったので、これからもっと読んでいきたい。
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黒木亮の作品はいくつか読んできたが、この中編四つにおいても本人の経歴が背景にある作品の魅力が抜きん出ている様に感じる。 それは、「カラ売り屋」と「エマージング屋」である。 日本人で外資系証券会社に勤務している人間の経歴としてカイロアメリカン大学卒業というのは、異色ではないだろうか...
黒木亮の作品はいくつか読んできたが、この中編四つにおいても本人の経歴が背景にある作品の魅力が抜きん出ている様に感じる。 それは、「カラ売り屋」と「エマージング屋」である。 日本人で外資系証券会社に勤務している人間の経歴としてカイロアメリカン大学卒業というのは、異色ではないだろうか。 アメリカやイギリスの大学ではなくエジプトの大学である。 だからこそ、中近東、アフリカの新興国を舞台にした作品に妙な説得力を感じるのだ。 カラ売り屋では西アフリカにおけるODA絡みの建設会社の話だ。読んでいると、地元の人間のアフリカ訛りのフランス語まで聞こえてきそうな地場の空気感すら感じる。 一方、エマージング屋ではサウジアラビアの淡水化プロジェクトシンジケートローンの組成が中心となる話だが、日本人で訪問が難しいサウジアラビアの都市の様子が克明に描かれていて、それだけでも興味深い。 かように、この作者はただの外資系投資銀行出身のエリートという訳ではなくて中近東アフリカという泥臭い空気を纏っている作家なのだ。
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