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あやとりの記 福音館文庫 物語S-55

石牟礼道子【作】

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定価 ¥825

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 福音館書店
発売年月日 2009/03/20
JAN 9784834024159

あやとりの記

¥605

商品レビュー

4.5

5件のお客様レビュー

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2023/06/19

結局、幼い道子とおもか婆さんは登場するが、それ以外の家族は出てこなかった。みっちんしゃん、みっちんしゃんはいろんな人とお友だちだ。同じ年代の子どもたちとは付き合わない。村人たちと少し距離を置いた不思議な人たちとばかり関わっている。ヒロム兄やんといっしょに行った桂の大木の洞は、トト...

結局、幼い道子とおもか婆さんは登場するが、それ以外の家族は出てこなかった。みっちんしゃん、みっちんしゃんはいろんな人とお友だちだ。同じ年代の子どもたちとは付き合わない。村人たちと少し距離を置いた不思議な人たちとばかり関わっている。ヒロム兄やんといっしょに行った桂の大木の洞は、トトロの楠を想像させる。迫んたあまとは何者か。山の森の木霊たちか。80歳になった畑仕事をしている婆さまとの会話が楽しい。うとんすぐりわらとは何者か。もたんのもぜ? ガーゴのこと? ガーゴも分からない。それはいったい何者か。ぽんぽんしゃら殿とははたまた何者か。後半にいくと、もうなにやかや不思議な世界ばかりが登場する。前半の、岩殿や仙造やん、そして馬の萩麿あたりの話がおもしろい。片足の仙造やんが川の中で垢を落としている様子をこっそり見ているみっちんしゃんがとてもかわいい。少し照れるところがいい。脛毛にくっついてくるエビを捕まえる様子を見ているみっちしゃんはもうわくわくしていたことだろう。一番つらいのは犬の仔せっちゃんの話。いったいその赤子は誰の子だったのだろう。その父親である男のことを想像すると何とも腹立たしい。そして、せっちゃんをいじめる悪ガキども。みっちんしゃんが必死の思いで助けに入るところ、一番感動的なシーンだった。なにやら不思議な人物が登場する、ふしぎなふしぎなお話でした。「椿の海の記」と同じ時代ではあるけれど、もっともっと子どもの視線で、子どもと一部の大人にしか見えないものを描こうとされたのだろうな。そしてそのころにはまだこういう世界があったのだ。僕が子どものころにギリギリ見えたもの。そしていまの日本にはもうどこにも存在しないだろうもの。

Posted by ブクログ

2020/05/19

→「石牟礼道子と懐かしい世界へ」 https://blog.goo.ne.jp/mkdiechi/e/e10e1b2a8b55c6a5daba2a17f8be7fa4

Posted by ブクログ

2019/07/22

幼いみっちんとものたち、あのひとたち、狐さんや死人さん、山の神さま、気のふれた人々、社会の最底辺に追いやられた人々の歌、散文、言葉の交歓。取り囲んでいる自然、海、大木、川、風、光などのやわらかく、繊細な描写。短編を読み進めていくうちに、自分の中にある原風景が重なり合っていく。 読...

幼いみっちんとものたち、あのひとたち、狐さんや死人さん、山の神さま、気のふれた人々、社会の最底辺に追いやられた人々の歌、散文、言葉の交歓。取り囲んでいる自然、海、大木、川、風、光などのやわらかく、繊細な描写。短編を読み進めていくうちに、自分の中にある原風景が重なり合っていく。 読み終えたとき、吉川英治の言葉を思い出した。 「本当の人生の苦労らしい、苦労を舐めたに違いない人は、そんな惨苦と闘ってきたととても見えないほど、明るくて、温和に、そしてどこか風雨に洗われた花の淡々たる姿のようにさりげない人柄をもつに至るのである。なぜならば、正しく苦労をうけとって、正しく打ち克ってきた生命には、当然、そういうゆかしい底光りと香がその人に身に付いているはずのものだからである。」 燃えろ 燃えろ ひがん花 燃えろ とん とん

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