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雪男たちの国
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雪男たちの国
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商品レビュー
3.3
5件のお客様レビュー
「南極のスコット探検隊」という紹介文の一節を目にして、柴田元幸本でスコット?と興味を惹かれて読んだら、やっぱり柴田元幸だった(笑)。いつもの探検モノではないと断言できますが、極限の地にある人間の精神が常に沈着冷静なままであるわけはなく、もしかしたらこの本のような状態こそが真実なの...
「南極のスコット探検隊」という紹介文の一節を目にして、柴田元幸本でスコット?と興味を惹かれて読んだら、やっぱり柴田元幸だった(笑)。いつもの探検モノではないと断言できますが、極限の地にある人間の精神が常に沈着冷静なままであるわけはなく、もしかしたらこの本のような状態こそが真実なのかもしれず、私の好きな冒険実録ものと、これも大好きな幻想ものはつながってるんだなぁと感じた。探検ものの一ジャンルとして位置付けてもいいのかもしれない。スコットの探検に同行してないのに同行しているように書いているジョージ・ベルデンの日誌という体だが、それすらも作者ノーマン・ロックの創作のようで、そのあたり柴田さんのあとがきもボンヤリしており、メタのメタのメタという構造がもろ好み。
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史実に見せかけた幻想本か。どこまでが現実か、はたまた幻覚か妄想か…南極でのスコット探検隊の壮絶な姿が手記の形をもって幻想的に綴られる物語。「ある日目覚めたら、地獄さえも凍る地にいた」と始まるように来る日も来る日も果てしなく広がる白の世界、過酷な極寒での日々、寒気が体を心までを縮こ...
史実に見せかけた幻想本か。どこまでが現実か、はたまた幻覚か妄想か…南極でのスコット探検隊の壮絶な姿が手記の形をもって幻想的に綴られる物語。「ある日目覚めたら、地獄さえも凍る地にいた」と始まるように来る日も来る日も果てしなく広がる白の世界、過酷な極寒での日々、寒気が体を心までを縮こまらせ、やがて精神を蝕まれていく隊員たちの姿は痛々しいほど残酷。けれども彼らの光を失いつつある瞳に映す幻覚はどこまでも美しい。幻想的な牢獄の中で彼らの運命は。不思議な感覚にとらわれる大変魅了される作品でした。ものすごく好み。(2010年7月読了)
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もはや妄想とは言えない。美しくさえ思えてしまう狂気。 極限の地では、「物」は、「物」でしかないのか?そこに想像や比喩は、言葉は、いったいどういう意味を持つのだろうか。意味ということでさえも意味を持たないのかもしれないけれど・・。
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