大阪出身の著者が東京で暮らしてみて、大阪人への思いや東京の人から見ての大阪人への思い込みなどが書かれている。小四から高2までを大阪で過ごした経験がある自分には分かる箇所も多々あった。TVでケンミンショーなどを見てると本当に地方の風習や言葉、食べ物など狭い日本でさえ文化の違いに驚くけれど益田ミリさんのつぶやきは自分が言っているような感覚になる。

夫婦でダイスキな著者の本。 相変わらず、ユニークな発想・着想と、スルドイ着眼、観察、そして洞察。 まるで老獪な哲学者が、純朴な幼いコドモの感性と表現でモノゴトを見て語っているような。 そんな著者のレンズを通して見た、大阪と大阪人の俯瞰図。これが面白い。 友人にも大阪出身者や関西人は少なくなく、彼らやマスコミを通じて、イワユル「大阪（人）とは」論については数限りなく読んだり見聞きして来たが、著者の手に掛ると、それらとは全く異なる、初めての大阪（人）論に触れることが出来た。新鮮！ そして本書、彼女の数多い「マンガ入りエッセイ」タイプの作品の中でも殊更に、マンガのページとエッセイ（文章）のページの組み合わせの量的なバランスと切替のリズムが素晴らしくちょうどいい♪本当に気持ち良く、サクサク楽しく読み進められる。これもまた、著者の一つの特異な才能なんだと思う。

大阪の人にはぜひ読んでほしい作品。 めっちゃ共感できて、大阪離れた身からしたらすごく懐かしく感じることが多かった。 懐かしの胸キュン大阪弁は共感の嵐やった。今の恋人が大阪の人（関西人）じゃないからこそ共感できたし、やっぱ大阪の男が恋しく感じる。あのお笑いとは違うキュンとくる関西弁が聞かれへんのが淋しいなって。 ちょっとしたマンガもあって読みやすかった。