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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 偕成社 |
発売年月日 | 2006/04/01 |
JAN | 9784035509608 |
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びりっかすの神さま
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びりっかすの神さま
¥220
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商品レビュー
4.6
51件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
びりっかすの神様が何者かと思ってた。 心でお喋りとか先生にバレないでみんなで楽しく出来るのがいいなと思った。 最後にびりっかすさんがいなくなったのがちょっとぴえんだった。
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大人の無意識の悪意とどう折り合いをつけるか。 子供時分ではどうしようもできない閉塞感を、子どもたちがみごとに乗り越える様が痛快だった。 ネガティブなやり方(非行等)ではなく、びりっかすさんに会える=仲間を増やす、という前向きなやり方で、現状を変えていく。 子供の頃に読んで心に残...
大人の無意識の悪意とどう折り合いをつけるか。 子供時分ではどうしようもできない閉塞感を、子どもたちがみごとに乗り越える様が痛快だった。 ネガティブなやり方(非行等)ではなく、びりっかすさんに会える=仲間を増やす、という前向きなやり方で、現状を変えていく。 子供の頃に読んで心に残っていた作品。二〇年以上経って改めて読んでみたが、しっかり面白かった。 子供の頃の気持ちを思い出させてくれる作品。
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小4の始(はじめ)と「びりっかす」との間でこんなやりとりがある。 -いいのか、おまえ。 びりっかすが、おこったような声を、始の頭のなかでひびかせた。 -なにが。 -なにがって、こんなにばかにされるってのは、おまえがびりになってるからだぜ。 -いいんだ。 -どうしていいんだ。くやし...
小4の始(はじめ)と「びりっかす」との間でこんなやりとりがある。 -いいのか、おまえ。 びりっかすが、おこったような声を、始の頭のなかでひびかせた。 -なにが。 -なにがって、こんなにばかにされるってのは、おまえがびりになってるからだぜ。 -いいんだ。 -どうしていいんだ。くやしくないのか。 -そりゃ、気分はよくないよ。けれど、そんなことより、ぼくはきみとはなすことのほうがおもしろいんだ。 クラスでの競争(なんでもいい。テストとかの勉強面でもいいし、50m走とかの運動面でもいいし、あるいは給食を食べ終わる早さとかでもいい。)では、1番(トップ)がいる一方で、当然ながら最下位(ビリ)もいる。転校生としてビリからスタートせざるをえなかった始は、偶然、ビリになった者にしか見えない「びりっかす」の存在に気づく。 ここで話をこの本の前段に戻すのだけれど、始が転校した理由は、お父さんが急に亡くなったからでもあった。始のお父さんは「人に勝つため、がんばる」ことを目標にするような人だった。始にも日ごろから「がんばれ」と言っていた。だけど、がんばりすぎてあっけなく死んでしまった。そして始のお母さんは始に言った-「ひとに勝つことが、がんばるっていうことだったら、お母さんはあなたに、がんばってほしくなんかないのよ」と。「がんばる」と意識しなくても、人よりかはちょっとできるようなタイプの始は、「がんばらない」生き方がどんなものなのか、どうすればいいのかがよくわからない。そんな状況でポンと全く知らないクラスの中に投げ込まれた。新しいクラスでは授業のたびに10分間の小テストをする。クラスメイトはもう慣れた感じで答案に向かうが、始にはみんなの顔が「のっぺらぼう」に見えた。いや、始にははっきりと表情が見えた人物が1人だけいた。それが「びりっかす」だったというわけ。 「びりっかす」はどう見ても「がんばって」いるようには見えない。むしろ「がんばる」とは正反対の外見や態度だ。でも「がんばる」クラスの雰囲気のなかで「がんばらない」びりっかすの存在と、それが自分だけに見えているという事実とに、始は強く興味を引かれる。だってその“特権”は、「がんばって人に勝つ」ことから完全に離れることができた子どもだけが得られると気づいたから。 ここまでのあらすじだけでも十分おもしろいでしょ?でも中盤から、クラスで始の次に、つまり2番目にビリの女の子「みゆき」が出てくると、もっとおもしろくなる。私は前から思っていたのだけれど、岡田さんが書く(特に女の子の)キャラクターは本当に生き生きとしている。どのクラスにも1人はいそうな子だけれど、物語のはじめと終わりとを比べれば、その子の個性の成長の跡がきちんと書かれている。つまり書かれている小学生はみんな等身大で、まるで実在したモデルがいたかのようだ。 こういう学校ものとファンタジーものとのミックス作品は、現実と非現実とのバランスが大切。非現実な部分も読者はそれを前提として楽しんでいるのだけれど、そっちが強くなりすぎるとどうしても読者の実体験の感覚からは離れていき、「作り物」という感覚が心に満ちてきてしまう。だが岡田さんが創作するストーリーの最大の魅力は、この本のような「現実感」だろう。今の私には小学生の子どもがいるが、実際の教室で、私の子どもを含めたクラスメイトと、その間を飛び回る「びりっかす」との様子をこっそりと見ているような感覚。もちろん羽をはやした「びりっかす」なんて実在しないけれど、机の間を歩き回る先生がそう見える瞬間があるかもしれない。このリアル感はまさに岡田さんが学校現場にしっかりとたずさわっていたことを証明するものだ。
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