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神様のボート
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神様のボート
¥110
在庫なし
商品レビュー
3.9
106件のお客様レビュー
神様のボートにのってしまったから
ひたひたと静かな狂気に満ちた本。骨ごと溶けるような恋に囚われてしまった母親・葉子。母を愛しながらも、自分たちの歪みを冷静に笑う娘・草子。切なくも美しい空気に包まれた、シシリアンキスの味がする恋愛小説。
yama
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最後がすごく好きな終わり方だった。 きれいな言葉で描かれる、いわゆる一般の正しさからは外れてるけど楽しげで美しい暮らし。 こういう生き方もいいなあと思って読んでいると、途中で現実に引き戻されて、心がぎゅっとしながら諦めの気持ちで読んでいたところへの最後のページにぞくぞくした。 「言葉は危険なのだ」「言葉で心に触られたと感じたら、心の、それまで誰にも触られたことのない場所に触られたと感じてしまったら、それはもう『アウト』なのだ」って文がすごく好きだったんだけど、でも、江國さんの本自体、心の無防備なところになんの抵抗もなくすっと言葉が入ってくる感じがするなあ。 心へ直結して人生をも変えてしまう「言葉」の強さを感じた話だった。
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とっても読みやすかった。 究極の恋をしたんだろなぁ。 最後は人によって捉え方が違うかもしれない。 私は、その人にとっては最高に幸せだけど、他の人にとっては最高に不幸な終わり方をしたような気がした。 きっと、また自分が母になって読んだら違う見方が出来るんだろうな。
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