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小説・落語協団騒動記

金原亭伯楽(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 本阿弥書店/
発売年月日 2004/12/15
JAN 9784776801221

小説・落語協団騒動記

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2012/12/05

1978年に勃発した落語協会分裂騒動について、登場人物の名前を微妙に変えた上で小説化したもの。分裂騒動は、当時の会長5代目柳家小さんらが行なった真打の大量昇進に反発して、前会長の6代目三遊亭圓生等が脱退して新団体の落語三遊協会を設立したという事件。以前読了した『よってたかって古今...

1978年に勃発した落語協会分裂騒動について、登場人物の名前を微妙に変えた上で小説化したもの。分裂騒動は、当時の会長5代目柳家小さんらが行なった真打の大量昇進に反発して、前会長の6代目三遊亭圓生等が脱退して新団体の落語三遊協会を設立したという事件。以前読了した『よってたかって古今亭志ん朝』にも少しふれられており、本書がかなり事実に忠実だということらしいので、購入。 内容としては、サッサと読めてしまう。 事の本質は、「真打」という立場をどういうものと考えるのか、ここに尽きると思う。芸の世界のことだから線引きが難しい。だからこそ、真打は技量などが十分に備わっていなければだめだと考えるか、勿論そうだからこそ、真打をスタートラインとして芸を磨き続けるべきと考えるか。 これって現在の大学院の問題にも近いものを感じる。 2000年以降、文科省の指導のもと、大学院を設置する大学が増えた。設置に比例して院生の数も増えた。しかし、修士ないしは博士課程を修了したところで、就職先は明確ではない。どんだけ業績を積んでも、簡単に就職できるわけではない。大量に院生を出した結果、論文のレベルも低下するのでは?という危惧も出ている。真打も同じことがいえるのではないかと考えられる。噺家の数が飽和状態になった時、協会は面倒をみきれるのだろうか。大量真打はそのような問題を内包しているということを、この分裂騒動は明らかにしたと思う。 また、分裂に際し、暗躍した人物がいる。誰だかすぐわかるのだが、この人は所謂「お山の大将」になりたい人なんだなと感じる。個人的に嫌い。好きになれない。筆者は前座期間とは、噺家としての人間形成の時期だという。この暗躍人にはあてはまらないと思う。ただ、この人物が野望を持つ気持ちはよくわかるし、分裂の発端となった彼の言い分もよくわかる。 この話は別の視点からの書かれたものも出版されているので、比較してみたい。 内容のボリュームの割に値段が高いので☆はマイナス1。

Posted by ブクログ

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