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ファイアハウス

デイヴィッド・ハルバースタム(著者), 鈴木主税(訳者)

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定価 ¥1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社/
発売年月日 2003/02/28
JAN 9784087733822

ファイアハウス

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商品レビュー

4.7

3件のお客様レビュー

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2012/11/04

911テロの際、貿易センタービルの消化及び人命救助に向かい、 ビル崩壊に巻き込まれた消防士達を描き、 また残された人々の思いを綴る一冊。 こうした出来事はどうしても大きな視点から見られがちだが、 やはりそこには一人一人の人間が存在し、 さらにその周りには多くの人間がいるのだという...

911テロの際、貿易センタービルの消化及び人命救助に向かい、 ビル崩壊に巻き込まれた消防士達を描き、 また残された人々の思いを綴る一冊。 こうした出来事はどうしても大きな視点から見られがちだが、 やはりそこには一人一人の人間が存在し、 さらにその周りには多くの人間がいるのだということを思い知らされる。 コンパクトにまとめられており、とても読みやすい。

Posted by ブクログ

2012/02/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「ものすごくうるさくてありえないほど近い」を読み終えた後、9.11関連で思い出深い作品として、この本のことを思い出して読み返した。 優れたジャーナリストであるデイヴィット・ハルバースタムが、9.11の日に救助活動に出動したNYのアムステルダム・アベニュー66丁目にある第40ポンプ車隊と第35はしご車隊の消防士を取材したものだ。ただ正確に言うと出動した消防士の家族や、仲間に取材したものだ。なぜなら、当日出動した13名の消防士のうち、12名までが救助活動のためにサウスタワーに突入した直後のタワーの崩壊で帰らぬ人となったからだ。(彼らがタワーに突入したこと、その直後に倒壊が始まったことは、その瞬間を捉えていたビデオ映像や、見つかった遺体の状況から明らかになった) ハルバースタムといえば、古くはベトナム戦争において政府の発表とは異なるアメリカ軍の状況を伝え、その戦争の正当性に対する疑念を訴えかけ、JFKから雑誌社にハルバースタムを帰国させるように圧力がかかったと言われるほどの骨太のジャーナリストである。 しかし、彼はこの9.11において、テロの裏側に見える世界情勢や米国の過去には一切触れず、ただただ淡々と亡くなった消防士の人となりや、彼を失った妻、親、兄妹、友人、恋人達が9.11の人生最悪の想い出や、幸せだった頃の想い出、そして大切な人を失った喪失感を伝えていく。 この作品の一つの主人公は、亡くなった十二人の消防士である。巻末の覚書でハルバースタムは語る。 「・・・私はつねづね普通の人びとが見せる並外れて勇敢な行動に感銘を覚えてきた。だが、九月十一日に消防士たちが見せた勇気は、私の理解を本当に超えたものだった。戦闘部隊の精鋭が射界を横切って負傷した仲間を運ぶときでも、それは戦友のためにやっている。一方、消防士の場合は職業上の規定にしたがって、見ず知らずの他人を救うために、勇気を奮い起こして行動するのだということを忘れてはならない。」 ハルバースタムはただ単に残っている出動の記録を追いかけるのではなく、家族や友人への取材に基づいて、それぞれの隊員の人柄を明らかにして、彼らがとったはずの行動を描く。 そして、この物語のもう一つの主人公は、残された人々である。当番を変わってもらったが故に、9.11当日は非番で出動しなかった消防士は、自分が生き残ってしまった意味を思い悩む。 亡くなった消防士の殆どは、二代、三代と続く消防士の家系が多い。消防士の勇敢さとその危険さを他の誰よりも理解している元消防士の父親たちは、9.11の様子をテレビで見ながら、自分の息子たちが置かれているであろう状況と、取るであろう行動を推測し、そしてタワーの崩壊が起きた時に、その心配が杞憂であって欲しいと願い続けていた。 残された人々があの瞬間に何をしていて、何を感じたか。そして、今、どう感じているのか。 亡くなった消防士達はテロ攻撃に立ち向かったのではない。彼らは危険に晒されている人々を助ける事が仕事であり、その仕事に高い誇りを持っていただけだ。そして、そういう息子や夫を持った事に最高の幸せを感じていた家族がいた。ハルバースタムはそれを描いている。

Posted by ブクログ

2011/01/05

父が、息子が、夫が、婚約者が、恋人が、あの日、消防士として世界貿易 センターに出動し、そのまま帰らぬ人ととなった。 映画『バックドラフト』でも描かれているように、アメリカでは消防士と いう職業は男の子の憧れの職業であり、自身の危険にさらして人々を守る 英雄である。 そんなアメ...

父が、息子が、夫が、婚約者が、恋人が、あの日、消防士として世界貿易 センターに出動し、そのまま帰らぬ人ととなった。 映画『バックドラフト』でも描かれているように、アメリカでは消防士と いう職業は男の子の憧れの職業であり、自身の危険にさらして人々を守る 英雄である。 そんなアメリカだからこそ、祖父から父へ、父から息子へと職業が受け 継がれていくことが多い。 9.11で命を落とした消防士を英雄扱いするのは異論もあることだろう。 彼らはただ、自分が選んだ職業に忠実であろうとしただけなのだから。 しかし、彼らはやはり勇敢であり誠実であった。多くの人々が避難の為 に一段一段、降りていた階段を、多くの消防士が人の波に逆らって登って 行った。避難する人たちに勇気を与える言葉を掛けながら。 著者ハルバースタムは、そんな消防士のうち12人の9.11当日の足跡と 彼らがその時までに歩んだ人生を淡々と記す。決して感情には流されな い筆致が、却って涙を誘う。 現場で亡くなった人たちだけではない。あの日、非番であったり、遅れ て出動した消防士たちは多くの仲間を失ったことの衝撃と共に、「何故、 彼であって自分ではなかったのか」との考えに思い悩む。 勇敢さと誠実さの代償は、あまりにも大きかった。やり切れぬ悲しみが 凝縮されている。しかし、その大きな代償は彼らが消防士という仕事を 選んだ時から付いて回っていたものでもあるのだろう。 読みながらドキュメンタリーDVDの映像を何度も思い出した。あの日、現場に 駆け付けたすべての消防士に敬意を表したい。

Posted by ブクログ

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