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供述によるとペレイラは… 白水Uブックス134海外小説の誘惑

アントニオ・タブッキ(著者), 須賀敦子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2000/08/11
JAN 9784560071342

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商品レビュー

4.3

39件のお客様レビュー

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2010/05/28

初のアントニオ・タブ…

初のアントニオ・タブッキ本。何よりもまず「供述によるとペレイラは…」「…とペレイラは供述している」のこれでもかと言わんばかりの多用には辟易された。そして会話に「(カッコ)」を全く使わず読みにくい点にも。ストーリはエンディングも含め全般的に平坦でなだらかな砂丘のよう。現代イタリア文...

初のアントニオ・タブッキ本。何よりもまず「供述によるとペレイラは…」「…とペレイラは供述している」のこれでもかと言わんばかりの多用には辟易された。そして会話に「(カッコ)」を全く使わず読みにくい点にも。ストーリはエンディングも含め全般的に平坦でなだらかな砂丘のよう。現代イタリア文学の旗手、タブッキの最高傑作らしいのだが、だとするとイタリア文学との相性はあまり良くないのか。が、もう1冊試してみる価値はありそう。

文庫OFF

2024/02/21

穏やかささえ漂うリスボンの風景の中に、ぽつりぽつりと現れる「供述」の二文字が、こちらの背筋を正させる。 普遍的な物語でありながら、見え隠れする語られない夢が、ペレイラへの没入を避けさせていて、安易な共感に酔うことは、許されていない。あなたと私とは別の人間だという、柔らかな拒絶が...

穏やかささえ漂うリスボンの風景の中に、ぽつりぽつりと現れる「供述」の二文字が、こちらの背筋を正させる。 普遍的な物語でありながら、見え隠れする語られない夢が、ペレイラへの没入を避けさせていて、安易な共感に酔うことは、許されていない。あなたと私とは別の人間だという、柔らかな拒絶がある。 社会に身を置く以上、政治という問題は、私たちの身体に否応なしにまとわりついてくる。結部で回答を突きつけたペレイラは、たしかに道徳的な人物だろうが、読後覚えたのは、どうしてか一抹の寂しさだった。隣で一緒に頭を悩ませていたはずのひとが、ふっといきなり、遠くへ行ってしまったからなのかもしれない。私もいつか、そちら側へ行くのだろうか。

Posted by ブクログ

2023/09/28

面白かった!オムレツとレモネード食べたくなる。主張を許さない空気が蔓延り"正しいこと"がわからない今日に一際響く作品。ペレイラ、かっこいいよ。鞄に写真を入れるときの思い遣りがなんとも言えず好きだった。翻訳も素晴らしい。

Posted by ブクログ

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