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アメノウズメ伝 神話からのびてくる道 平凡社ライブラリー217

鶴見俊輔(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社/
発売年月日 1997/10/15
JAN 9784582762174

アメノウズメ伝

¥825

商品レビュー

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2012/02/24
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第一章で『古事記』『日本書紀』に書かれたアメノウズメを確認したあと、現代に生きる様々なアメノウズメたちを取り上げる。 <アメノウズメとは> 『古事記』『日本書紀』に2度登場  (1)弟スサノオの乱暴に機嫌を損ねたアマテラスが岩戸に隠れたとき、アメノウズメが歌い踊りアマテラスを外に出す  (2)アマテラスの子孫の進む道をふさいで立つ巨大漢サルタヒコと言葉をかわし、道案内をひきうけさせる →両方の場面で、乳と性器を露わにして笑いを誘い、相手の緊張を解く <著者のいうアメノウズメの特徴(※一部抜粋)> (1)美人でない。しかし魅力がある。 (2)なりふりかまわない。 (3)その気分に人を誘い込み、一座を楽しくする。 (4)生命力にあふれている。 (5)笑わせる。安心させる。 (6)猥褻を恐れない。 (7)外部の人に警戒しない。 <感想> 非常に広い視野から、様々な人とエピソードが紹介される。「日本の伝統から自分用の目録をつくってゆく」(p.226)というとおり、それらの挿話が著者の中では一本の線でつながっているとしても、話題が豊富なあまり度々趣旨がわからなくなった。 なりふりかまわず笑う存在と言えば、寒山拾得を思い出した。笑い、笑わせる彼らには不思議な癒しの力がある。私は女性の最大の魅力は母性にあると思うが、いつの間にか「美魔女」のように若い姿を保つことだけがもてはやされるようになった気がする。 身近なところでアメノウズメを探すなら、最愛の母かもしれない。自分にない力を持つアメノウズメたちに魅かれ憧れる。

Posted by ブクログ

2012/01/24

『古事記』で、天の岩戸に閉じこもったアマテラスオオミカミを外に出すため、神々の前でコミカルな踊りを披露したアメノウズメ。 真っ暗になった世の中で、明るく楽しく踊って見せた彼女のことが好きなため、読んでみました。 彼女は、日本で一番古い舞踏家としてその名を残されている、パイオニア...

『古事記』で、天の岩戸に閉じこもったアマテラスオオミカミを外に出すため、神々の前でコミカルな踊りを披露したアメノウズメ。 真っ暗になった世の中で、明るく楽しく踊って見せた彼女のことが好きなため、読んでみました。 彼女は、日本で一番古い舞踏家としてその名を残されている、パイオニア。 古来、踊りは呪術と結び付けられてきたことが語られます。 シャーマンとしての存在から、いつしか人を喜ばせるという意味で、性的な意味合いの方が強くなり、バーレスクやストリップショーに繋がっていったという流れ。 この性と俗を見事に掛け合わしているのが、彼女です。 ただ、古事記の時代は大らかで、性はもっとあけっぴろげに取り扱われていたため、今のような社会的なマイナスイメージはついていませんでした。 なので、猿楽などの方が、系譜として近いように感じます。 錚々たる神々が集う中、さほどくらいは高くなかったと思われるアメノウズメ。 美人ではないが、醜女でもない、おそらくは普通の容貌の人。本書では、彼女の系列としてオカメの話が載っています。 著者は「神様のおつきの人」だったのだろうと推測します。 ただ、全ての神が万策尽き、弱り果てた時に、力を発揮する頼れる存在。 彼女の特徴として、「美人ではないが魅力的」「世間体にとらわれない動きができる、なりふり構わぬ人」「生命力にあふれている。人を笑わせる」「猥褻を恐れない」などということが挙げられていました。 彼女の風穴を開ける力があってこそ、この世に再び光が刺したというわけです。 彼女の登場は、そのシーンだけなので、たしかににぎやかし的な登場で終わっていますが、たとえ捨て身になっても人を楽しませながら打開案を見いだすという点は、さまざまに用途を変えて、現在の私たちにも見習うところ大だろうと思います。 本著では、性的な踊り子としての変遷に力を入れて書かれていたため、もっと聖的な存在としての記述もあればよかったのにと思いましたが、ある意味道化のような引き立て役でしかない彼女に焦点を当てた本を見つけたのは初めてだったので、嬉しくなりました。

Posted by ブクログ

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