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マックス・ヴェーバー入門 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 2003/04/04 |
JAN | 9784004305033 |
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マックス・ヴェーバー入門
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商品レビュー
3.9
32件のお客様レビュー
従来ヴェーバー解釈と…
従来ヴェーバー解釈とは異なり,ニーチェとの近縁性に着目する新しいヴェーバー論.入門書のかたちをとっているが,中身は本格的で難しい.ある程度従来の議論に詳しい人向けの本なのかも.自分にはわかりにくい部分も結構あった.
文庫OFF
杉田俊介著『橋川文三とその浪曼』第三章「柳田國男と日本ナショナリズム」中に、橋川がマリアンネ夫人の『マックス・ヴェーバー』を引きながら、「戦争はその極限的な暴力を通して、日常の社会秩序から切り離された特別な共同性を作り出す」と述べていると指摘している。 杉田は続けてこう述べている...
杉田俊介著『橋川文三とその浪曼』第三章「柳田國男と日本ナショナリズム」中に、橋川がマリアンネ夫人の『マックス・ヴェーバー』を引きながら、「戦争はその極限的な暴力を通して、日常の社会秩序から切り離された特別な共同性を作り出す」と述べていると指摘している。 杉田は続けてこう述べている。 戦争が終わってから戦争責任を問う道徳家や平和主義者どもには品位がない、とウェーバーが軽蔑的に罵倒したことは有名である。 この「有名」なことを知らず、心底驚いた。 杉田が巻末に挙げている参考文献中に、山之内の本書があったので読み始めたのだが、ウェーバーの道徳家や平和主義者に対する嫌悪の根拠の一部を理解できたように思う。 山之内はいう。 本書の中で、私は第二期以降のヴェーバーの多くの作品に流れているこの騎士的・戦士的市民層の精神への共感を発見しようと努めてきたのであり、この見失われた観点の復元に努めてきました。 ……………… しかし、これらいずれの道をとるにせよ、現代の社会科学は、近代の「呪われた運命」というヴェーバー合理化論の「頭を狂わせる」問題から簡単に逃れることはできないでしょう。現代社会は、近代が設定した合理化の方向を今後も進みつづけるでしょうし、また、そうする他に道はないでしょう。しかし、すでに明らかになったように、このヨーロッパ近代に始まる合理化の道は、人類の歴史を価値的にみてさらに高度なレヴェルに引き上げることを保証するものではないのです。 本書が出版された1997年時点での見事な予言であると思う。 本書の眼目は、従来のウェーバー研究者、例えば『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の訳者である大塚久雄や、『古代ユダヤ教』の訳者、内田芳明らの単なる近代化論者としてウェーバーをとらえる理解の一面性を批判して、近代合理主義に対するデモーニッシュな批判者としてのウェーバーを浮かび上がらせること、ニーチェとの親近性やさらにはニーチェをも乗り越える視点をウェーバーから救い出すことにある。 余談だが、山之内自らの研究の先駆者として内田義彦を挙げていることを記しておこう。 山之内には中期マルクスを検討した『マルクス・エンゲルスの世界史像』(未来社、1969年)がある。 本書の最後の方で、「受苦者の連帯」という、現代における宗教的な救済と背中合わせのような「生の態度」について言及している。そして、この問題は「実は、若きマルクスの『経済学・哲学草稿』(一八四四年)に見出されるのであり、フォイエルバッハに由来するテーマです」と、初期マルクスとウェーバーの関連性について述べているのである。 おそらくは、ここらあたりに橋川文三がウェーバーから感得した、いわば<死の共同性>(渡辺京二「戦争と基層民」)という宗教性を帯びた問題が潜んでいるような気がするのである。 いろいろな意味で考えさせられる本であった。
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『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の記述だけ抜き出して、伝記的な箇所は流し読み。 西欧近代社会に始まる合理主義への根本的な懐疑というヴェーバーの姿勢について書かれたあたりと、「読解のための補助線」としての背景の解説は役に立ちそうだが、もう少し『プロテスタンティズムの...
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の記述だけ抜き出して、伝記的な箇所は流し読み。 西欧近代社会に始まる合理主義への根本的な懐疑というヴェーバーの姿勢について書かれたあたりと、「読解のための補助線」としての背景の解説は役に立ちそうだが、もう少し『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』に絞った内容であると自分にとってはよかったのかも。 入門とするには少し踏み込んだ内容で自分にはよかったが、実際に本書で入門しようとすると挫折する気も。 https://twitter.com/prigt23/status/1062674080762015745
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