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異形の王権
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異形の王権
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商品レビュー
3.7
10件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
鎌倉末期、天皇制は存続の危機に瀕していた。東国への支配は及ばず、モンゴル襲来を機に九州への支配権も失われようとしていた。後醍醐天皇は密教の呪法や律僧、悪党・非人を動員して天皇専制を目指した。この「異形」の王権は3年で崩壊してしまうが、幕府の崩壊と王権の没落は列島を大混乱に陥れた。頼るべき権力の不在は自治的な一揆や自治都市、自治的な村落の勃興を促すとともに、天皇・神仏の権威の低下はそれと結びついた「聖」なる集団としての職能集団の賤視をもたらした。
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読みやすさ ★★★ 面白さ ★★★ ためになった度 ★★ 扇の骨の間から見るしぐさのところと、後醍醐天皇のところが面白かった。
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異形の王権とは後醍醐天皇の治世のこと。 後醍醐天皇は建武の新政で天皇自ら政治を行なったことは学校でも習うが、どういう改革をしたかを知っている(覚えている)人は少ないのではないか。 後醍醐天皇が密教興盛を図ったことは有名だが、それがどういう意図を持って行われたか、当時の経済事情...
異形の王権とは後醍醐天皇の治世のこと。 後醍醐天皇は建武の新政で天皇自ら政治を行なったことは学校でも習うが、どういう改革をしたかを知っている(覚えている)人は少ないのではないか。 後醍醐天皇が密教興盛を図ったことは有名だが、それがどういう意図を持って行われたか、当時の経済事情や政治状態を明らかにした上で説得力ある解説をしている。 私は後醍醐天皇の改革を怪しく思っていたが、当時の政治経済状況を鑑みると、時代に即した偉大な改革だったのではないかと読後感を持った。 私はこの本をとても興味深く読んだが、タイトルと内容に齟齬があるのが気になった。 異形の王権=後醍醐天皇の治世を直接扱っているのは最後の章だけなのである。大半は「異形の人々」を扱っており、随分長い導入という感じがしてしまう。 ただ、それでも絵巻物からの歴史読解など、勉強にならないわけはないので十分読む価値はあるはずだ。
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