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孔子伝 中公文庫

白川静【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論社/
発売年月日 1991/02/10
JAN 9784122017849

孔子伝

¥220

商品レビュー

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2021/01/11

名著の誉れ高い、白川静先生の『孔子伝』読了。中国思想史に明るくない私には、なかなか高いハードルだった。本書の刊行は1972年。古書店で入手した手元の初版の中公文庫版でさえ1991年の刊行である。ルビもさほど入っておらず、かなり硬質な文章はやや読みづらい感もある。 ただ、その内容...

名著の誉れ高い、白川静先生の『孔子伝』読了。中国思想史に明るくない私には、なかなか高いハードルだった。本書の刊行は1972年。古書店で入手した手元の初版の中公文庫版でさえ1991年の刊行である。ルビもさほど入っておらず、かなり硬質な文章はやや読みづらい感もある。 ただ、その内容は非常に芳醇だった。 第一章では、聖人としての孔子ではなく、歴史的事実に基づき、人間としての孔子の姿を明らかにする。孔子は40歳半ば以前の行状があまりよく分かっていない。白川先生は、様々な史料を基に、おそらく卑賤の出で、巫女の庶生子ではないかと推定する。そして、政治家としては大成しなかった彼の革命家としての側面を示す。この辺り、本書を下敷きとした酒見賢一の小説『陋巷に在り』(傑作です!)も読んでおきたい。 儒教の批判者と題された四章も面白い。その中で特に頁を割かれるのは墨子である。また荘子についても白川先生は高く評価される。一方で、孟子、荀子には、スポークスマンとしての才は認めつつも、辛い評価をされているようだ。 『論語』の成立過程に関する論考も深い。孔子の言語録のような『論語』の作りからは、孔子と弟子の関係が伺い知れる。特に子路と顔回とのやり取りは、2500年後の今も心を打つ。 本書は、中国の文革、日本の大学紛争と時を同じくして執筆された。白川先生の頭には、現実社会にあって孔子ならどうするかということがあったという。だからなのか、本書の孔子像は力強い。 子曰く、述べて作らず、信じて古を好む。本書を読むと、伝統の樹立者としての孔子が浮かび上がる。釈迦やキリストとは、明らかに異なる存在である。 どうでもいいことだが、孟子と斉の宣王とのやり取りの解説の段で、“今の政治家なら「仮定の問いには答えられない」というところであろう”という文章を見て笑ってしまった。白川先生、50年後の今でも、政治家はその言葉を連発しています。

Posted by ブクログ

2019/01/13

白川静氏による『孔子伝』。『孔子伝』という範疇を超えた、孔子と儒について、そして儒家とその他の諸子百家の思想との関係を踏まえて、孔子および儒を捉え直している。ただ、文中に『論語』等の古典籍を引用する際にその文語体(漢文訓読文)で引用されており、口語訳がないため、著者の伝えたい内容...

白川静氏による『孔子伝』。『孔子伝』という範疇を超えた、孔子と儒について、そして儒家とその他の諸子百家の思想との関係を踏まえて、孔子および儒を捉え直している。ただ、文中に『論語』等の古典籍を引用する際にその文語体(漢文訓読文)で引用されており、口語訳がないため、著者の伝えたい内容が十分に読者に伝わらない時代になってきていることを感じた。

Posted by ブクログ

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