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知の祝祭 文化における中心と周縁 河出文庫

山口昌男【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 1988/05/02
JAN 9784309471334

知の祝祭

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2023/07/09

 1977年刊。収録された文章は1973年から1977年の初出。  若い頃に山口昌男さんの本は何冊か読んでいたが、あまりにも博識なこの人の本は、聞いたことのない著作者名や知識に溢れかえっていて、迅速にそれらのあいだを疾走していくめまぐるしさを感じ、そのスピードについていくのは大変...

 1977年刊。収録された文章は1973年から1977年の初出。  若い頃に山口昌男さんの本は何冊か読んでいたが、あまりにも博識なこの人の本は、聞いたことのない著作者名や知識に溢れかえっていて、迅速にそれらのあいだを疾走していくめまぐるしさを感じ、そのスピードについていくのは大変で、何となくポストモダンの表層的な知を喧伝する著作、とのイメージを持ってしまった。しかし、氏が活発に執筆したのはポストモダン期よりも早く、70年代に既に沢山書いていたようだ。1931年生まれだから70年代には40代。  今回本書を古書で手に入れたのは、自分が来年度開催しようと思っている作曲個展のタイトルに「周縁」という語があり、このキーワードにそういえば、と山口昌男さんの著作を思い出し、検索すると「文化における中心と周縁」というサブタイトルを持つ本書がひっかかったからだった。  冒頭の「アルレッキーノ変幻」で早速、文化の周縁的存在と目されるアルレッキーノ=道化=トリックスターについて分析されている。なるほど、周縁=道化=トリックスターというテーマが、私のくだんの企画にふさわしいのだと気づき、俄然「トリックスター」について再度学び直したいと思った。  そんな個人的事情で読んだ本ではあるが、本書はやはり多彩な内容を持ち、聞いたことのない著作者名が頻出する。山口氏は人類学に留まらず芸術や文学に関しても、マイナーな作者にまでその知識は及んで、まったく舌を巻いてしまう。相変わらず膨大な知識のあいだを凄いスピードで走り回っている感じだ。  山口氏自身が、日本文化の現在においてトリックスター的な役割を演じたのではなかったか。  トリックスター、つまり、この世と異界とを結びつける仲介者。日常の安らかなコンテクストに亀裂をうがち、その向こうにあるものをほのめかせて人びとに衝撃的な「気づき」をもたらす者。  そんな山口氏の知の圧倒的なエネルギーに、今回私は改めて魅力を感じたのだった。

Posted by ブクログ

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