商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2017/09/01 |
JAN | 9784000612173 |
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商品レビュー
4.6
19件のお客様レビュー
とっつきにくい宗教と思い、「スルー」して過ごしてきたイスラム教という存在が、梨木さんの紡ぐ美しくサラサラと流れる詩のような文章と、カリーマさんのダイナミックな体験談と、その中で揺れる微妙な心に動きが見え隠れする文章に、引き込まれて何度も何度も読みました。 何度でも読みたい作品です...
とっつきにくい宗教と思い、「スルー」して過ごしてきたイスラム教という存在が、梨木さんの紡ぐ美しくサラサラと流れる詩のような文章と、カリーマさんのダイナミックな体験談と、その中で揺れる微妙な心に動きが見え隠れする文章に、引き込まれて何度も何度も読みました。 何度でも読みたい作品です。
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寛大さ、フェアネス、否定から先へと到達する知性を、お2人の往復書簡を覗かせてもらったような本だった。安っぽい「多様性」が多用されるいま、この本に出会って読むことができてありがたく感じた。あとがきにもあるように、まるで生きているような、瑞々しい往復書簡だった。
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梨木香歩さんと、諸岡カリーマ・エルサムニーさんの往復書簡。数々の人気小説を柔らかいタッチで書き続けてきた梨木香歩さんは、実はエッセイもなかなかイケる人。「春になったら苺を摘みに」のエッセイのころからわかるように、異文化や宗教への感度の高い方です。一方カリーマさんは、半分アラブ人で...
梨木香歩さんと、諸岡カリーマ・エルサムニーさんの往復書簡。数々の人気小説を柔らかいタッチで書き続けてきた梨木香歩さんは、実はエッセイもなかなかイケる人。「春になったら苺を摘みに」のエッセイのころからわかるように、異文化や宗教への感度の高い方です。一方カリーマさんは、半分アラブ人でエジプト育ちのムスリムの女性。翻訳家としてや、大学での教鞭、テレビのアラビア語講座等で活躍してる、非常に稀有なバックグラウンドをもち、豊かな感性と知性を持ち合わせている方。この二人がイスラームやナショナリズムや異文化共存について、率直で優しくて深い対話を重ねます。なんという贅沢。 ー 何か道があるはずだと思うのです。自分自身が侵食されず、歪んだナショナリズムにも陥らない「世界への向き合い方」のようなものが、私たちの日常レベルで。(梨木香歩)ー カリーマさんの文章は知性に溢れ何度も読み返したくなります。梨木香歩さんの文章は、声に出して読みたくなるリズムとタッチで、実際はじめの章は音読してしまいました。 時は2016年。アラブの春やらISやらテロやら国会議事堂前デモなど、思いかえすと世界も日本も不穏な空気がただよい、そこここに噴出する妙なナショナリズムに世間が戸惑っていた時期でした。四年後の今や、誰も予想だにしなかった感染症で各国混乱、もはや、やや偏りのあるナショナリズムは規定路線のよう。ムスリムやハラルや彼らの礼拝習慣については、当時よりも世間の知識は高まったように思うけども、果たして世界は平和的共存に歩みを進められているのか。
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