時間とともに埋もれてしまった隠れた名作、派手におもしろいわけじゃないけどなんとなく好きな本、誰にも理解してもらえないかもしれない突出した特徴を持ったライトノベル。そんなずっと隠しておきたいマニアックすぎるライトノベルをピックアップ。ベストセラーやランキングには登場しない名作を手にとってみてください。
1980年~1999年
わたしに魔法が使えたら
「天国の入り口」へたどり着いてしまった少女の一週間の物語。何気ない日常の大切さを感じられる名作です。
ドラゴンズ・ウィル
ファンタジー世界を創る軽小説家、榊一郎さんのデビュー作。明るく元気な少女と菜食主義の魔竜がおりなすほんわかファンタジーです。
2000年~2004年
暁の女神ヤクシー
文明レベルが進みすぎて逆に退化した世界が舞台。この独自世界の設定は傑作と呼ぶにふさわしいです。全3巻、いっきに読んでみてください。
ディバイデッド・フロント
20年前に突如出現した憑魔と呼ばれる怪物によって地上の一部をあけ渡した人類。絶望した世界の先で、少年少女が見るものは。読んだ人の誰もが傑作と推す小説です。
2005年~2009年
ギロチンマシン中村奈々子
「中村奈々子を、殺そう」。人間にできないことまでできるロボットが、僕らに反乱を起こしたら……。フランケンシュタイン・コンプレックスに答えを出した1冊。
やってきたよ、ドルイドさん!
転校生はドルイド(自然の守り手)。MF文庫Jの看板作品といっても過言じゃない快作。そのおもしろさは一迅社文庫のブログでもネタにされるレベルです。
2010年~2014年
魔法使いなら味噌を喰え!
魔法抑制物質、MISO。魔法の国のお姫様の小さなお口に、無理やり味噌を押し込みましょう。あなたも味噌汁を食べたくなる。
ラノベ担当:ミヤザワ
この特集をつくるにあたって、名作『ディバイデッド・フロント』を読みなおしてみました。人類にとって最悪の消耗戦がつづき、未来に絶望しかない状況で、「私はもう、駄目です……」とすべてを諦めた宮沢香奈のネガティブさが心に刺さりました。
特におすすめの隠れた名作は、キャラクターがかわいい『7秒後の酒多さんと、俺。』、読後感がすてきな冒険小説『骸骨ナイフでジャンプ』、妖怪考察がおもしろい『神様のおきにいり』、台詞が熱い『桜田家のヒミツ お父さんは下っぱ戦闘員』です。
つぶやきでいただいた『あたしのエイリアンシリーズ』[1]と『A/Bエクストリーム』[2]を追加しました。ありがとうございます!
死ぬまでに読むべき名作ライトノベル特集
これを読まずに死ねるか! ライトノベルに歴史あり。当ページ「隠れた名作特集」の姉妹特集。アニメ化作品やラノベ界に影響を与えた名作をご紹介しています。いま一度過去の名作に目を向け、歴史的ライトノベルを手にとってみてください。