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一茶の相続争い 北国街道柏原宿訴訟始末 岩波新書1674

高橋敏(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2017/08/23
JAN 9784004316749

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一茶の相続争い

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商品レビュー

4.3

3件のお客様レビュー

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2024/01/19

「一茶の相続争い」高橋敏著、岩波新書、2017.08.22 192p ¥821 C0221 (2024.01.12読了)(2024.01.05借入) 副題「北国街道柏原宿訴訟始末」 一茶と弟の間で取り交わされた遺産分割の文書により江戸時代の農民の自立を証明するとともに、一茶の故郷...

「一茶の相続争い」高橋敏著、岩波新書、2017.08.22 192p ¥821 C0221 (2024.01.12読了)(2024.01.05借入) 副題「北国街道柏原宿訴訟始末」 一茶と弟の間で取り交わされた遺産分割の文書により江戸時代の農民の自立を証明するとともに、一茶の故郷で同時代に争われた柏原宿の生き残りのための訴訟についても詳しく述べています。江戸の公事宿や訴訟にどれだけの日時や費用を要するかについても述べられています。江戸時代について興味のある方にお勧めです。 小林一茶は、本名・弥太郎といいます。1763年に(長野県)柏原宿で生まれました。3歳(満2歳)のときに母親が死亡しています。8歳の時に継母が来て10歳の時に弟が生まれています。14歳の時に祖母が亡くなり、15歳の時に江戸に方向に出されます。継母と折り合いが悪かったようですが、弥太郎が百姓仕事を嫌ったためではないでしょうか。(個人的な憶測です)25歳まで何をして過ごしていたのかは、不明です。25歳ごろから、俳句で生きることに決めたようです。30歳から36歳までは、上方・西国筋の俳諧行脚をして暮らしています。39歳の時に、柏原の自宅に帰郷した際に、父弥五兵衛が発病したので、付き切りの看病をし、家産の半分を相続するという遺書を父親からもらい、父親の死を看取りました。一茶は、江戸と柏原を何度か往き来し、弟と交渉を重ね、46歳の時に家産分割の合意を得ました。50歳の時(1812年11月)に、柏原宿に家を借り、住み始め、52歳の時に、生まれた家を弟と二分割して住み始め、菊(28歳)と結婚しました。長男千太郎、長女さと、二男石太郎、三男金三郎、と生まれましたが、全員幼くして亡くなり、菊(37歳)もなくなりました。62歳の時、雪(38歳)と再婚しますが、三カ月足らずで、離縁しています。64歳の時、やを(32歳)と再再婚します。65歳(1827年)の時、亡くなっています。その後、やをは、娘を出産しています。辛うじて、一茶の血筋は残りました。1829年に、弟の尽力で、柏原宿入り口に、一茶の句碑が建ちました。その句は、「松蔭に寝て喰う六十餘洲かな」です。天下泰平の世の中を作ってくれた徳川への感謝を込めた句です。 【目次】 はじめに 第一章 柏原村百姓弥太郎執念の家産分割相続 1 「取極一札之事」を読み解く 2 この分割相続は分地制限令の御法度に違反しないのか 3 弥太郎、父から遺書を獲得する 4 「熟談書付之事」―分割相続の実行証文 第二章 北国街道柏原宿 1 北信濃の兵農分離 2 柏原村と柏原宿 3 柏原宿と百姓弥太郎 第三章 宿存亡をかけた訴訟に勝つ 1 明専寺住職不帰依訴訟 2 川東道塩荷通行差し止め江戸訴訟 第四章 繁栄する柏原宿と不運に見舞われる一茶 1 富貴なる宿柏原 2 一茶柏原宿に念願の帰住を果たす 3 運に見放された一茶 4 柏原宿の治者中村六左衛門利賓 終章 一茶死して柏原宿入り口に句碑が建つ 参考文献 あとがき 一茶=弥太郎略年表 ☆関連図書(既読) 「一茶」藤沢周平著、文春文庫、1981.12.25 「ひねくれ一茶」田辺聖子著、講談社文庫、1995.09.15 「小林一茶」青木美智男著、岩波新書、2013.09.20 (「BOOK」データベースより)amazon 俳人小林一茶、こと百姓弥太郎。その十年に及ぶ異母弟との骨肉の争いを語るものは少ない。父の遺書を楯に家産をむしり取る、欲に憑かれた嫌われ者。そんな弥太郎の主張がなぜ罷り通るのか。そこには契約文書がものを言う北信濃の文治社会の存在があった。史料を読み解き、一茶が巧みに覆い隠した弥太郎の本性を明るみに出す。

Posted by ブクログ

2022/05/21

当時の世を一世風靡した文人がまさかこんなドロ沼人生という意外性があり過ぎて一気に読んだ。個人的に豊臣秀吉と似てる何かを感じた。この本で映画化して欲しい。

Posted by ブクログ

2018/09/11

 文学ではなく歴史学の方法をもって小林一茶を通して江戸社会を構造的に解明する試みとして、同じ岩波新書に青木美智男『小林一茶』(岩波書店、2013年)がすでにあるが、信州と江戸の経済関係を中心にマクロな江戸社会史を目指した同書に対し、本書は一茶が実弟と係争した家産分割相続訴訟の顛末...

 文学ではなく歴史学の方法をもって小林一茶を通して江戸社会を構造的に解明する試みとして、同じ岩波新書に青木美智男『小林一茶』(岩波書店、2013年)がすでにあるが、信州と江戸の経済関係を中心にマクロな江戸社会史を目指した同書に対し、本書は一茶が実弟と係争した家産分割相続訴訟の顛末を入口に、一茶の故郷の北信濃・柏原村がかかわった訴訟の分析を通して、地方の一宿場町の社会構造をミクロな視点で明らかにしている。「俳人一茶」ではなく、本来の身分属性としての「百姓弥太郎」の動向を極めて冷めた眼差しで観察しており、流浪の文人を全うせず、晩年は捨てたはずの故郷に舞い戻り、父の遺書を盾に篤農の弟から強引に家産を奪った「俗物」と辛口の評価を与えている。当時の一村落の濃密な人間関係や利害関係をめぐる様々な事件や駆け引きは面白く読めるが、一茶に関しては終始「不都合な真実」を突き付けてくるので、一茶ファンは覚悟が必要であろう。

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