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心はいつ脳に宿ったのか 神経生理学の源流を訪ねて

小島比呂志(著者), 奥野クロエ(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 海鳴社
発売年月日 2017/07/01
JAN 9784875253341

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2017/11/11

著者は神経生理学の研究者。 この本、「意識」の問題を神経生理学研究の歴史に沿って解説していく本だと思って手に取ってみたが、なかなかどうして一筋縄ではいかない本である。 神経生理学の歴史を追うには追っており、実際、生物電気の発見からニューロン・シナプスの話あたりはさすがに研究者とい...

著者は神経生理学の研究者。 この本、「意識」の問題を神経生理学研究の歴史に沿って解説していく本だと思って手に取ってみたが、なかなかどうして一筋縄ではいかない本である。 神経生理学の歴史を追うには追っており、実際、生物電気の発見からニューロン・シナプスの話あたりはさすがに研究者という詳細な記述なのだが、本書のスタンスは実験科学としての神経生理学のみには留まらない。 一方では、「意識」に関わる哲学の歴史も追い、最後は量子力学へとなだれ込む。 正直なところ、私の力量ではどこまで追えているのかあまり自信がないのだが、現在、「意識」の話を突き詰めた1つの形がこれなのだろうと思う。詰まるところ、「意識」を語るということは、科学の枠だけには収まらず、哲学的な問題の考察も避けては通れないということなのだろう。 複数分野を俯瞰しながら飛翔するような、目眩く読書体験である。 個人的には、「意識」や「心」は、心臓に宿ると思われてきた時代が長かったのかと何となく思っていたのだが、エジプトでも運動制御に関わる機能が脳にあることは観察されており、また古代ローマの医師・哲学者ガレノスは「心」が脳に宿ることをほぼ突き止めていた。 但し、アリストテレスの自然観に代表される「心」が心臓に宿るという見方が主流であり、これが崩されていくのは17世紀の科学革命以降のことになる。 血液循環説を唱えたハーヴィ、『方法序説』のデカルトを経て、時代は近代科学の誕生へと向かう。 ガルバーニの生物電気の発見は、ボルタとの論争を生み、副次的に電池の開発へとつながる。『実験医学序説』のベルナールにより、実験神経生理学の基礎が築かれ、後、ニューロンやシナプスの研究が展開されていくわけだが、しかし、ここに1つ大きな問題がある。 自由意志は存在できるのか、ということである。 近代科学は「因果律」を基本に置く。もしもある系のすべての原子の位置と運動がわかるならば、未来は予測できるはずである。生物を含む有機体において、同一の原因からは同一の結果が生まれるはずである。 ならば、どちらの道を行こうか、どの料理を選ぼうか、等等、我々が日々行っている小さな選択は、本当に「自由意志」なのか? 宇宙が誕生したときから、それは「決まっていた」のではないか? そこにもしかしたら関わっているのかもしれないのが、量子力学の「ゆらぎ」である。 著者は最終章で、量子力学の対象となりうる脳内の微小な事象をいくつか挙げている。 なるほど、これら個々の事象についての解明は、そう遠くない将来に可能であるかもしれない。 しかし、全体として、「意識」を理解しようというのは相当な「ハード・プロブレム」であり、軽い気持ちで読み始めたら、とんでもなく難しい問題が立ちはだかっていたことに何だか茫然としてしまったのだった。

Posted by ブクログ

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