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無意識の心理

C.G.ユング(著者), 高橋義孝(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 人文書院
発売年月日 2017/07/20
JAN 9784409330531

無意識の心理

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商品レビュー

4.5

2件のお客様レビュー

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2021/02/28

ユングは難解な本が多い。一方、入門書などを読むと、なんか、ユングはそんなに単純なものでもないだろう?という気もしてきて、今ひとつ、しっくりこない。 そんななか、どうも、この本がユング本人による入門書ということで、読んでみる。 初版は、1916年で、初版時のユングの序言が最初に...

ユングは難解な本が多い。一方、入門書などを読むと、なんか、ユングはそんなに単純なものでもないだろう?という気もしてきて、今ひとつ、しっくりこない。 そんななか、どうも、この本がユング本人による入門書ということで、読んでみる。 初版は、1916年で、初版時のユングの序言が最初にあるが、読み進めると、ユングの後年の思想である集合的無意識や原型の話しがでてくるし、1939年になくなったフロイトの遺稿にも言及がある。訳者後書きには、1948年版が原本であると書いてあるので、おそらくは、1916年に書いた本書をユング自身が大幅にアップデートしたということなのだろう。ドイツ語原著を意味不明ながらながめてみるとこの本は第5版まであって、序文も版ごとにある。その部分も訳してくれていれば、ユングの思想の変化というか、成長を味わいやすかっただろうにと思った。 いずれにせよ、ユング自身が、自分自身の入門書として、手を入れ続けた本ということで、ユングが大事にしていた本なんだろうと思った。 さて、内容であるが、入門書ということもあり、難解なユングの本のなかでは、一際わかりやすい感じ。 ユング自身の考えを本格的に展開するまえに、フロイトとアドラーの心理学について、簡潔に整理して、自身の心理学の立ち位置を示していく序盤の部分が、まずは納得感がある。 両者とも精神のエネルギーということに注目していることは同じで、フロイトがエロスという面を重視し、アドラーは力や成長という面を重視している。 ユングは、この2つの思想は、矛盾するが、ともに正しいとしたところで、タイプという概念を使って、この2つを統合していく。ここにユングのタイプ論の発端があるんだな〜と再認識。 そして、ユングは、随所でニーチェについて言及していて、論調としては、批判的ではあるものの、かなり大きな影響を受けたんだろうな〜、それを乗り越えるのに相当の苦労をしたんだろうな〜ということも改めて伝わってくる。(ちなみに、わたしはアドラーにもニーチェの影響を感じているのだが、ユングもアドラーとニーチェをひもづけて議論している) という議論を踏まえつつ、後半は、個人の無意識の話しをこえた集合的無意識、元型論に入っていく。ここで、人生の午前、正午、午後という有名な比喩がでてきて、人生の後半の問題は、前半の問題とは異なるという議論が展開される。人生の後半では、自分の影になっている部分と向き合い、それを統合していくことが必要という議論。この辺のところは、ヘーゲルの弁証法みたいな感じもある。 その統合にあたって、単純に個人レベルではなくて、集合的無意識との関係を踏まえて置く必要があるという話しかな? わたしは、集合的無意識の議論に興味があって、ユングを読み始めたわけだが、この本を読んでいくと、ユングの関心は、当たり前だけど、個人の患者の治療にある。 つまり、人類の集合的無意識がどういう構造になっているのかという人類学、神話学的な関心では、かならずしもないということ。 で、具体的な治療のケースを読んでいくと、現代の感覚からすると、ちょっと強引な夢解釈じゃないかな〜という気がしてくる。ユングは目的論といわれるが、結構、因果論的な論理展開も多い感じがするし、夢をそこまで重要なものとして捉えるのかというそもそもの疑問もでてきたりする。。。。 といろいろあるけど、今の基準で20世紀前半の心理学を読むことは難しいわけで(アドラーの本は正直読んでて、突っ込みたくてしょうがなくなり、前に進まない)、ユングの心理学の全体が本人の語りでみはらせるのは、とてもありがたい本だな〜。

Posted by ブクログ

2017/11/09

「それが運命となっているような者は誰でも、ただ漠然たる希望に導かれて、孤独と、孤独の深淵が孕む危険とを意識する人間の開かれたる眼を以って、自分だけの途を辿らねばならぬのである。 われわれが現実生活にはたらきかける心理学にあっては、もはや主知的・科学的立場に頼っていることが出来ず...

「それが運命となっているような者は誰でも、ただ漠然たる希望に導かれて、孤独と、孤独の深淵が孕む危険とを意識する人間の開かれたる眼を以って、自分だけの途を辿らねばならぬのである。 われわれが現実生活にはたらきかける心理学にあっては、もはや主知的・科学的立場に頼っていることが出来ず、感情の立場をも、だから従ってありのままの魂が含んでいる一切のものを考慮に入れざるをえないという事情に存するのである。 知性のみを満足せしめる心理学は絶対に実際的ではない。 なぜならば知性のみを以ってしては、魂の全貌というものは絶対に捉えられることがないからである。」 本文(結語)より     【C・G・ユング】                   

Posted by ブクログ

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