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ハイデガー『存在と時間』入門 講談社現代新書2437

轟孝夫(著者)

定価 ¥1,485

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2017/07/19
JAN 9784062884372

ハイデガー『存在と時間』入門

¥605

商品レビュー

4.4

9件のお客様レビュー

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2021/12/31

ハイデガーの著作の研究に人生を捧げてきた研究者の大作。具体例が多く、また一度書いたことを何度も復習するためある程度は読みやすい。ドイツ語と日本語の差異もあるが、難しい概念を上手く意訳しているのである程度はわかる。ハイデガー初心者にも相当の配慮をしているが、それでもハイデガーが難...

ハイデガーの著作の研究に人生を捧げてきた研究者の大作。具体例が多く、また一度書いたことを何度も復習するためある程度は読みやすい。ドイツ語と日本語の差異もあるが、難しい概念を上手く意訳しているのである程度はわかる。ハイデガー初心者にも相当の配慮をしているが、それでもハイデガーが難解すぎて中々掴みどころが難しい。また、ハイデガーの理論を元になったキリスト教的価値観で理解しようとしているが、キリスト教に暗いのでこれも難しい。 フューチャーウォーカーのテーマは存在と時間であるという主張を見かけたので、これを機にハイデガーでも勉強するかと購入。入門だけあって具体例は多いが難しいな! 『ハイデガーの「存在」は、存在者がそのものとして現象することに含まれた、こうした構造全体を捉えようとする』 『『存在と時間』が「存在の意味は時間である」という根本命題を掲げていることを指摘したが、これは一般に「存在」が時間に基づいて理解されていることを意味している』 『一般化して言うと、存在の意味は存在者が現前することに尽きるのではなく、「過去」と「将来」も含んでいるということだ』 これは非常に重要だ。鳥をイメージするとき、飛んでいる姿、食べ物をついばむ姿、木に止まる姿まで含む。そして、卵、雛、成長、死まで思い浮かぶかもしれない。そういったものをすべて含めて鳥の「存在」なのだ。 『存在と時間』成立の歴史は、学者には重要なのだろうが個人的にはどうでも良かった。ポストを得るためにややいきあたりばったり的に論文を書くのは時代が変わっても同じだな。 『現存在の世界‐内‐存在には、本質的に他者と「ともに存在する」ことが含まれている。そして現存在の自己のあり方は他者との関係のもち方に規定されるため、その章では他者との「共‐存在」が主題化されることになり、ハイデガーの他者論が展開されることになる』なるほど、共存在や時間まで含めて、現存在か。私は単数ではない。 不安を感じている人への励ましに使えるかも。「ハイデガーは、不安を、おのれの存在の本来性の可能性と言った。選び取るかどうかは自分で決めねばならないとね」『現存在の生きることの意味をもっとも先鋭化された形で示す情態が、不安である』 「気遣い」は正直良くわからない。「気遣い」には、献身と世界への没入(頽落)が含まれるらしい。はえー。 「現存在」とは人間に、個別性、独自性、時間性、位置情報(場所性)などを加えた人間よりも広い意義を持つ。「現」が『ある一定の分節化された構造をもつ「世界」』である。「不安」状態では、自分の本来的な可能性が示されている反面、普段は不安からは逃避する。前者が「気遣い」の「献身」、「気遣い」からの逃避としての後者が「世界への気遣い」「世界への没入」「頽落」である。

Posted by ブクログ

2021/07/22

哲学素人でもこの本のおかげで『存在と時間』をちゃんと読めた。 筆者もウン十年と悩まされていると吐露しているので親身に感じた。

Posted by ブクログ

2021/07/07

ハイデガー自身の書いた本は難しそうなので、とりあえず入門書の類を何冊かよんでみようという感じで読んでみた。 なるほど、仲正さんらしい感じの本だな〜と。 どこが「らしい」かというと、テキストや言葉を大切にしているということ。訳のわからないハイデガー用語をドイツ語的にどういう意味...

ハイデガー自身の書いた本は難しそうなので、とりあえず入門書の類を何冊かよんでみようという感じで読んでみた。 なるほど、仲正さんらしい感じの本だな〜と。 どこが「らしい」かというと、テキストや言葉を大切にしているということ。訳のわからないハイデガー用語をドイツ語的にどういう意味なのか、語源としてどういう言葉の組み合わせでできているのか、それは普通の会話でどう使われるのか、というところから丁寧に解説してくるところ。 通常だったら、そういう話しって、面倒な感じがして、結局なんなんだ、とか思いがちなのだけど、仲正さんのやり方は、言葉を丁寧に解きほぐしていくことで、そこから文章の意味が通じ始める感じがあって、いいな〜。 いわゆるテキストを内在的に読むということなのかな? ハイデガーがやろうとしたことって、形而上学とか、演繹的、論理的な原理原則ではなくて、日常の生活のなかでの気分の現象学的なところから、スタートするということ。 かならずしも、そうした探求は、ロジカルにはならないわけだけど、それを現象学的な主観性や日常の言葉づかいというところの注目するというところが、哲学的な意義なのかな? だとすれば、仲正さんがここでやっていることって、とてもハイデガー的なものかもしれない。 昔、ハイデガーは、サルトル経由の実存主義という文脈で読まれていたのだが、最近では、そうした読みは排除されつつあるみたいだけど、仲正さんは、かならずしも実存主義的な読みを否定はしていないかな? むしろ、テキストのもつそういう実存的な側面をテキスト内在的にしっかり捉えているようにも見える。 戦後、サルトルの「実存主義はヒューマニズムである」みたいな話しに対して、ハイデガー自身は、そういう解釈とは違うという発言をしていたようだが、その時点では、ハイデガー自身が「実存的」なところから転回をして「存在論」的になっていたわけで、かならずしも「私は実存主義ではない」発言を100%受け止める必要もないのかもしれない。 わたしは、どっちかとうと「サルトルはもう古い。これからは、構造主義、ポスト構造主義だ」というムードのなかで哲学的な本を読み始めたので、サルトルはあんまり読まずに、なんとなくの印象で批判していた気がする。 ちょっと、サルトルも読んでみようかな?とか思ってしまった。

Posted by ブクログ

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