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夜の谷を行く
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2017/03/30 |
JAN | 9784163906119 |
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商品レビュー
3.8
81件のお客様レビュー
連合赤軍のリンチ殺人事件をベースに描いた物語。 主人公は実在の人物ではないけど、刑期を終えてからはひっそりと素性を隠しながら暮らしていく。 事件に関わった人物の資料を読むと、刑務所から出た後の世間の受け入れは良かったというものをよく目にしていたけど、こうやってひっそりと暮らして...
連合赤軍のリンチ殺人事件をベースに描いた物語。 主人公は実在の人物ではないけど、刑期を終えてからはひっそりと素性を隠しながら暮らしていく。 事件に関わった人物の資料を読むと、刑務所から出た後の世間の受け入れは良かったというものをよく目にしていたけど、こうやってひっそりと暮らしていかざるを得なかった人もいただろうなと思いながら読んだ。事件のその後、B面の物語をみてるみたいで面白かった。 この時代が好きな人にはおすすめ。
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「1971~72年に起きた連合赤軍事件(あさま山荘事件)。社会を良くしようと革命を目指した若者の一部が暴走し、群馬県の榛名山や迦葉山の山岳味アジトで、残酷なリンチにより12人の仲間の命を奪い、最後は長野県軽井沢町のあさま山荘に籠城、警察と銃撃戦を繰り広げたのだ。「夜の谷を行く」は...
「1971~72年に起きた連合赤軍事件(あさま山荘事件)。社会を良くしようと革命を目指した若者の一部が暴走し、群馬県の榛名山や迦葉山の山岳味アジトで、残酷なリンチにより12人の仲間の命を奪い、最後は長野県軽井沢町のあさま山荘に籠城、警察と銃撃戦を繰り広げたのだ。「夜の谷を行く」は事件に関わった女性を主人公にすえた小説。事実を踏まえ、2011年を舞台に物語を紡いだ。 文庫の解説は、永田洋子の裁判で弁護人を務めた大谷恭子が書いた。大谷によれば山岳アジトはン武装闘争の訓練の場であると同時に「理想的な共同体をつくり、次の世代を産み育てる本拠地」でもあった。それがどのように崩壊していったのか。」 (『いつか君に出会ってほしい本』田村文著 の紹介より)
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赤間山荘事件における真実の一面を描こうと、当時の事実や構造を再確認しながら、ある女性兵士の視点からフィクションを織り交ぜながら語り直させたストーリー。 週末の事か、私はテレビを見ないがとある番組で日本赤軍は重信房子の娘がイスラエル問題を語った事でネットが騒ついていたようだ。重信...
赤間山荘事件における真実の一面を描こうと、当時の事実や構造を再確認しながら、ある女性兵士の視点からフィクションを織り交ぜながら語り直させたストーリー。 週末の事か、私はテレビを見ないがとある番組で日本赤軍は重信房子の娘がイスラエル問題を語った事でネットが騒ついていたようだ。重信は、パレスチナを拠点にテルアビブ空港乱射事件に関与した。本著の赤間山荘事件は、日本赤軍ではなく、連合赤軍。共にブント、赤軍派の流れを汲む。こちらは永田洋子が有名で、私は彼女の書いた『十六の墓標』も読んだが、毛沢東思想を根拠とした自己批判、総括によるリンチがクローズアップされる。独裁私刑によって自壊しつつあった所に、事件を迎えた。 主人公は、当事者である。いや、当事者か否か、その主観、客観、二つの視点に媚びりつく想念の葛藤や連鎖が小説の見どころでもある。関係性に影響を及ぼし、一つは自我として自らの解釈に折り合いをつけながら自身が背負う人生となり、もう一つは他者の人生の軌道に影響を与える。時間軸で抜き取ったこの関係性の揺らぎをメタで台本としてトリミングしたのが小説であり、人間ドラマだという事だろう。 暴力で支配する。私的独占を排し、公共の福利を求めた思想において、一人や二人の犠牲は取るに足らないのか。思想改善なら殺してはならない。粛清は合理主義か。犠牲の多寡が判断軸ならば、基準はその層別と識別において主観。自己批判の前に、自己矛盾、思想自体が矛盾したものだと気付かねば、やがてエネルギーは主観、客観ともに自己正当化の立証に費やされていく。純粋な理想を求めた私的欲求という、動物であるが故の肉体の限界と葛藤ゆえに。 とてつもない。小説の更なる可能性を感じた。
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