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プーチンの世界 「皇帝」になった工作員

フィオナ・ヒル(著者), クリフォード・G.ガディ(著者), 濱野大道(訳者), 千葉敏生(訳者), 畔蒜泰助

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2016/12/01
JAN 9784105070113

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4.3

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2023/11/24
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ロシア経済の民営化を通じ、オリガルヒたちはお互いに弱みを握り合って均衡を維持していたから、内紛の激化を防ぐためにも無害な調停者が必要だった。彼らが目をつけた者こそ、プーチンである。 プーチンは、ペレストロイカの失敗から教訓を得ていた。それは、イデオロギーや指導者に忠誠を誓うのではなく、国家に忠誠を誓わなければならないということだ。ソ連の崩壊は自業自得であり、国内の秩序を回復しなければ300年前の三流国家の時代に逆戻りしてしまう。したがって、彼は革命による分裂と備蓄や資源の不足は何としても防がなければならないと考えていた。 彼は実際にそれらの考えを実行に移す。まず、分離独立運動を抑えるとともに、ロシアの民族主義の台頭を抑える。ロシアは分離してはいけないしロシアだけが残ってもいけないのだ。反体制運動が起きれば運動の頭部分を切り落とし、それ以外は必要に応じて脅迫・処罰する。 次に、経済と外国の多角化。輸入品に頼るのではなく、外国メーカーに国内での生産を増やしてもらう。そして、既存製品を売る市場としてのユーラシア経済連合の設立。外交では、二国間・多国間関係を積極的に強化した。 プーチンには、国家の秩序を回復するための時間が必要だった。そして、回復中は他の国から放っておいてほしかった。だが、待っていたのは外界からの批判や絶え間ない干渉であった。14年から続くウクライナの動乱はその最たるものである。ウクライナをロシアの市場にしなければと考えていたプーチンに対し、ウクライナはEUと独自の協定を結ぶ準備を始めた。そしてクリミアを併合すれば、次は国内で暴発しうる民族主義に対処しなければならなくなった。この20年、工作に工作を重ねてきた。結局、彼の世界観は80年代のソ連の世界観に戻ってしまったのだ。 (ちなみに、90年代のプーチンに反米思想をうかがわせるような言動は見られない。また、国家としてのロシアもNATO拡大が自国にとって安全保障上の脅威となるとも考えていなかった。彼は西側の自由主義・個人主義・私有財産という概念を拒絶していないし、むしろロシアの価値観と並行して取り入れるべきものだとすら考えていた。 99年のユーゴ空爆はたしかにロシアを驚かせたが、プーチンの西欧を見る目が変わったのは2000年代のブッシュ政権以降である。とりわけ11〜12年の抗議デモは、西欧諸国がロシア都市部のインテリ層とその支持者を通じてプーチンの大統領再就任を阻止しようとしている、という見方を彼に植え付けた。)

Posted by ブクログ

2022/05/01

プーチンのペルソナを国家主義者、歴史家、サバイバリスト、アウトサイダー、自由経済主義者、ケースオフィサーの組み合わせとして分析。筆者はプーチンを現実主義者としているが、今般のウクライナ侵略はペルソナの変化(パラノイア的歴史家)なのかもしれない。本文中の興味深い点は以下のとおり。 ...

プーチンのペルソナを国家主義者、歴史家、サバイバリスト、アウトサイダー、自由経済主義者、ケースオフィサーの組み合わせとして分析。筆者はプーチンを現実主義者としているが、今般のウクライナ侵略はペルソナの変化(パラノイア的歴史家)なのかもしれない。本文中の興味深い点は以下のとおり。 ・プーチンにとって重要なのは情報が真実かどうかよりも周りの反応。 ・プーチンは副市長時代の失敗により、天然資源の備蓄が不可欠で、民間企業は当てにならないことを学んだ。 ・プーチンは96年、オリガルヒの掌握という明確な目的のもとに、アウトサイダーとしてモスクワに呼び寄せられた。 ・ドレスデン勤務のために80年代後半のゴルバチョフ主導の楽観主義時代の経験がすっぽり抜けている。 ・プーチンが大統領として優先したのはウクライナを迂回した欧州の新しいパイプラインを敷設すること。 ・プーチンが米に否定的な感情を持ち脅威を認識するようになったのは2000年代。2006年にはパリクラブへの国際債務返済。2008年には「ウクライナは国家ですらない」とブッシュに言明。 ・2011年の抗議デモは情報空間の力を甘くみすぎていた。 ・56年にハンガリー介入や68年のプラハ介入を反露感情を引き起こした大きな過ちと認識。

Posted by ブクログ

2022/04/01

flier要約 https://www.flierinc.com/summary/2955 ==== フィオナ・ヒル(Fiona Hill) 1965年生まれ、米ブルッキングス研究所/米国・欧州センター ディレクター クリフォード・G・ガディ(Clifford G. Gadd...

flier要約 https://www.flierinc.com/summary/2955 ==== フィオナ・ヒル(Fiona Hill) 1965年生まれ、米ブルッキングス研究所/米国・欧州センター ディレクター クリフォード・G・ガディ(Clifford G. Gaddy) 1946年生まれ、米ブルッキングス研究所/シニア・フェロー ==== 謎に包まれた指導者、と言うイメージがあるプーチン氏を細かに紹介した書籍。 テレビもラジオも新聞もネットニュースも見ない私は、今世界で起こっていることがどういうことで、それがなぜ起こって、今後どうなっていくのか全くなくわかっていない。 その中でまずはプーチン氏と言う人はどういう人物なのかに興味を持って読んでみた。 プーチン氏はもともと情報が少なくまたその情報も改ざんされている可能性が高く結局どういう人物なのかはあまりわからなかったが、その中でも本書は プーチン氏の思考回路や世界観の全体像に迫るため、「国家主義者」「歴史家」「サバイバリスト」「アウトサイダー」「自由経済主義者」「ケース・オフィサー」という6つの側面から多角的に分析しており分かりやすかった。 思った事は大きな流れに飲み込まれてしまうとその流れに逆らうことができないと言うこと。 (個人の意思やスキルとは関係がないこと) 私の好きな小説家で誉田哲也さんがいる。 その中で出てくるガンテツのことを思い出した。 彼はもともと優秀で熱心な刑事だったがそれが故に認められてしまい公安に配属になる。そこから刑事人生が変わっていく。自分の意思とは関係なく周りの環境や、人事によって変わるのは本の中でもテレビの中でも自分自身もそうなんだろうと言うように感じた。 だから、その人個人だけが悪い、その人個人だけがすごい、と言うことってやっぱりあんまりないんだなと本書を読んで感じた。

Posted by ブクログ

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