- 書籍
- 文庫
福家警部補の報告
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
福家警部補の報告
¥550
在庫なし
商品レビュー
3.7
35件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大倉崇裕さんの『福家警部補』シリーズ第3作。今回も動機の面で興味深い3編が揃っている。倒叙ミステリは犯人のキャラが立ってこそ面白い。 「禁断の筋書(プロット)」。漫画家として成功したみどりの前に、かつての同人誌仲間である真理子が、出版社の営業部長として立ちはだかる。みどりは、生殺与奪を握る真理子を殺害した。同情する面はあるが、もちろん殺してよいわけではない。 「少女の沈黙」。先代組長の意思に従い組を解散し、元組員の就職先確保に奔走する菅原。情に篤いようで、元ヤクザらしく手段を選ばない冷酷さも持ち合わせる。元ヤクザとはいえ四課が絡んでくるが、淡々と応じる福家警部補。 「女神の微笑」。銀行強盗計画を決行直前の3人組が、車内で爆殺された。作り話とはいえ被害者に同情はしないが、犯罪者だから殺してよいわけではない。何だかこのシリーズにそぐわない派手な犯行と、犯人像という気がするが…。 倒叙ミステリには、犯人側と捜査側の根競べという面があり、福家警部補シリーズも真犯人の根負けを待つという展開が多かったが、今回の3編に関しては、最後の最後に詰めの証拠を突きつける、というパターンになっている。 とはいえ、それらの証拠は偶然の要素が強く、白を切り通そうと思えば切り通せたのでは? という気がしないでもない。かといって、明確すぎる証拠では興醒めすしてしまう。倒叙ミステリとしての匙加減の難しさも感じた。 通常のミステリに対し、倒叙ミステリは作家としても難易度が高い。おそらく、トリック物よりも。前例が多くはない故に、挑む作家も多くはないのだろう。失礼ながら、メジャーな存在ではない福家警部補シリーズの、末永い存続を祈る。 それにしても、「女神の微笑」のオチはどうよ。さすがに、福家警部補もはらわたが煮えくり返っているのでは。続きはあるのだろうか。
Posted by
福家警部補シリーズ第三弾。3編を収録。少女の沈黙では、ヤクザ者の悲哀が描かれており、犯人を応援したくなった。今回も冴え渡った福家警部補の推理。犯人がジタバタしないのがいいと思ってたら、後藤夫婦は逃亡ですか。
Posted by
初めて大倉崇裕さんの本を読んだが とても面白かった! 犯人が犯行を行うこところから物語が始まるので犯人がわかってて読み進める。 どんどん読み進めたくなる本だった。 このシリーズ全部読みたい!
Posted by