1,800円以上の注文で送料無料

  • 中古
  • 書籍
  • 書籍

ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか 質を高めるメカニズム

高松平藏(著者)

お気に入りに追加 お気に入り 追加 追加する お気に入りに追加 お気に入り 追加 追加する に追加 に追加する

定価 ¥2,090

¥550 定価より1,540円(73%)おトク

獲得ポイント5P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 学芸出版社
発売年月日 2016/09/01
JAN 9784761513641

ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか

¥550

商品レビュー

3.7

5件のお客様レビュー

レビューを投稿

2019/06/24

1.最近、地域の活性化について興味を持ち、いくつか本を買ってきました。やはり、ヨーロッパの都市開発は参考になる部分が多いので、今回はあまり目を向けてなかったドイツを買いました。 2.ドイツのエアランゲンという都市がなぜ地域住民に愛されているのかということが書かれています。まず、...

1.最近、地域の活性化について興味を持ち、いくつか本を買ってきました。やはり、ヨーロッパの都市開発は参考になる部分が多いので、今回はあまり目を向けてなかったドイツを買いました。 2.ドイツのエアランゲンという都市がなぜ地域住民に愛されているのかということが書かれています。まず、市民が地域のために様々な活動に取り組んでいることが特徴的です。仕事以外にもボランティア活動(主にスポーツ教育)に取り組んでいる。また、議会員にも積極的に取り組んでいるため、地域全体が一丸となっている様子が書かれています。 次に、企業も拠点地の生活の質を高めることに力を入れており、かつ従業員の福利厚生に繋がるため、企業が地域から愛されるきっかけをつくることになります。また、その逆もあり、従業員が地域への愛着が生まれ、良い循環か生まれます。 最終的には、自治体の投資→資源の呼び込み→都市の魅力を高める→質の高い労働力の確保→企業、自治体の収益および財源の増益のサイクルをつくることを目的としています。 3.地域が廃れる原因としては、住民が地域の問題に対して無関心なことが1番大きな原因だと思いました。日本でも限界集落を分析すると、「職がないから仕方ない」「魅力がない」と言ったことを多く聞きます。しかし、エアランゲンでは、70%以上の住民が地域のことを好きと答えており、愛着を持っています。資金があるから、政策が充実しているから移住するということではなく、地域住民がボトムアップ型で行政と連携してる姿は今の日本に必要な考え方だと思いました。

Posted by ブクログ

2019/02/12

そもそもドイツは「劇場大国」という一面があり、多くのまちに「我々の劇場」がある。市民のライフ・スタンダードなのだ。(略) 職業と教育が密接なドイツでは、劇場学などを勉強した劇場運営者が魅力的なプログラムをつくっていく。一方、劇場は座席の数しかチケットを販売できず、よほどロングラン...

そもそもドイツは「劇場大国」という一面があり、多くのまちに「我々の劇場」がある。市民のライフ・スタンダードなのだ。(略) 職業と教育が密接なドイツでは、劇場学などを勉強した劇場運営者が魅力的なプログラムをつくっていく。一方、劇場は座席の数しかチケットを販売できず、よほどロングランにならなければ黒字化が難しい収益構造となっており、結局かなりの税金が投入されて維持されている。 都市のクリエイティビティを測る指標 ドイツでは、都市間の競争がさまざまなかたちで展開されている。言い換えれば、都市を評価する指標や調査が多数存在するということだ。 2010年に「ドイツのクリエイティブ・クラス」という調査が発表された。この指標はアメリカの都市経済学者リチャード・フロリダ氏のもので、工業化のプロセスを経て、知識社会化した都市の成長力をみる指標だ。工業化の時代は労働者と資本があれば都市は発達したが、知識社会の時代はクリエイティブ層が都市発展のエンジンの一つになる。 創造性の指標になっているのが、「技術(テクノロジー)」「才能(タレント)」「寛容(トレランス)」。それに関わる人材がどのぐらいいるか、それにまつわる動きがどれぐらいあるかがポイントになる。 この三つの指標を見ていくと、まず「技術」はソフトウエアやエレクトロニック、バイオテクノロジー、エンジニアなどの人材を指す。さらに特許の数がどれぐらいあるかが問われる。さらに起業数や産業界が研究分野にどれぐらい投資しているかということがポイントになる。 「才能」については、IT関係、数学者、物理学者、建築家、教育関係者、芸術家、デザイン、エンターテイナー、スポーツ、メディア関係の職業を指し、ほかにも学士号を持つ人材がヒューマンリソースとして指摘されている。 ユニークなのが「寛容」だ。「異なるもの」に対していかに受け入れられるだけの余裕があるかということだが、具体的には外国生まれの者、同性愛者、俳優、音楽家、監督、デザイナー、写真家、ダンサーなどを指している。 ドイツのコンサルティング会社agiplanが国内の413の郡と郡独立都市をこの手法で調査したところ(「ドイツ・クリエイティブ・クラス2010」)、ミュンヘン(2位)、シュトゥットガルト(4位)、ベルリン(8位)といった大都市を抑えてエアランゲンが1位に輝いた。 こうしたオープンドア・イベントのパッケージ・プログラムともいえるのが「科学の夜長」だ。「科学」をテーマに3都市内にある大学、研究機関、企業、病院など130箇所が土曜日の午後6時から翌日午前1時まで一斉に門戸を開く。人びとは12ユーロのチケットを購入すれば、どこにでも入ることができる。 →20-30代の参加が最も多い はそれを実践する 添付:「未来インデックス2030」(ケルン経済研究所の都市ランキング2015)

Posted by ブクログ

2017/05/16

歴史的・制度的背景から、ドイツの地方都市は独立性が高く、地域の課題は地域で解決していく基盤が出来ている。 基盤とは、例えば、地域の歴史やアイデンティティを再確認し、地元愛や地域への愛着、誇りといった感情を育てる機会(多種多様な町をあげてのイベント等)が多く企画されており、人々の中...

歴史的・制度的背景から、ドイツの地方都市は独立性が高く、地域の課題は地域で解決していく基盤が出来ている。 基盤とは、例えば、地域の歴史やアイデンティティを再確認し、地元愛や地域への愛着、誇りといった感情を育てる機会(多種多様な町をあげてのイベント等)が多く企画されており、人々の中にそうした風土が出来上がっていることが言える。 さらに、こうした季節や記念日等をきっかけにしたイベントは、地域内の人々のコミュニケーションを生む。自由に意見を交わし、課題や価値をオープンにできるこのような環境から、「都市の創造性」が生み出される、と筆者は述べる。 上記のような人々の意識に加え、ドイツではフェラインという非営利組織が多く存在し、地域の人々の生活の質を高める様々な活動を行なっている。この活動には地元の企業がスポンサリングしており、こうして生活の質が高い魅力的な都市の形成が質の高い労働力の確保につながり、地元企業の収益増や、自治体の財源増、といった好循環を生み出していると筆者は分析する。 印象的だったのは、行政だけでなく、企業や地域の人々(フェラインなど)とが協働により、魅力的な都市を作り上げている点だ。日本の地方を見ていると、行政が移住者、訪問者を増やそうと苦慮している一方、地域の人々の多くはそこまで愛着が強くはなく、無関心であるような印象を受ける。特に、知識層は地方に留まらず、都心へ流出するイメージが強い。それは、都心の方がクリエイティビティに溢れていて、新しいからだと思う。 この本では、人口10万人ほどのドイツの地方都市エアランゲンを例にとり、都市のクリエイティビティは人口規模に比例しないことが主張されている。人口規模が小さい地方都市であっても、都市の質を高める循環が機能していれば、クリエイティブな都市を実現できる。

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品