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若山牧水歌集
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若山牧水歌集
¥660
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
多作であることにまず驚く。作者の自然に対する憧憬が現れた作品が多く好感が持てた。 しかし、中にはこのような驚きの歌がある。 月の夜や裸形(らぎょう)の女そらに舞ひ地(つち)に影せぬ静けさおもふ
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牧水の若い時の歌は知っていたが、壮年期の歌もしみじととして良いことを知った。 「わが屋根に俄かに降れる夜の雨の音のたぬしも寝ざめてをれば」「児等病めば昼はえ喰はず小夜更けてひそかには喰ふこの梨の実を」「人の世にたのしみ多し然れども酒なしにしてなにのたのしみ」「啼きすます小鳥は一羽...
牧水の若い時の歌は知っていたが、壮年期の歌もしみじととして良いことを知った。 「わが屋根に俄かに降れる夜の雨の音のたぬしも寝ざめてをれば」「児等病めば昼はえ喰はず小夜更けてひそかには喰ふこの梨の実を」「人の世にたのしみ多し然れども酒なしにしてなにのたのしみ」「啼きすます小鳥は一羽あたりの木ひかりしづまり小鳥は一羽」「いつしかに涙ながしてをどりたれ命みじかしと泣きて踊りたれ」「居すくみて家内しづけし一銭の銭なくてけふ幾日経にけむ」「鉄瓶を二つ炉に置き心やすしひとつお茶の湯ひとつ燗の湯」「いる椎のはぜて飛びぬればいにしへのわらはべの日の驚きをしつ」「妻が眼を盗みて飲める酒なれば惶て飲み噎せ鼻ゆこぼしつ」
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- ネタバレ
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リフレインが効果的に使われている歌が多いと思いました。 「草ふかき富士の裾野をゆく汽車のその食堂の朝の葡萄酒」 「の」を介し、ズームアップしていって、最後に落ち着くのが葡萄酒。 「朝から飲むんかい!」とツッコミを入れたくなる歌でした。
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