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エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿
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エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿
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商品レビュー
3.7
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
やや古さを感じる素朴な内容ではあるが、読み易く、ピリッとしたオチの効いた話も少なくない、佳品と言える心霊・怪奇短篇集。主人公は探偵というよりは見届け人で、どちらかと言うと話者であり記録係の、ホームズにおけるワトソンにあたるキャラクターの方がはっきりとした能力者であるのも面白い(おそらくは読者の読み易さを考えてのことだろう)。続きが読みたくなる作品で、執筆されたのはこの本に収められたもの限りであるのがとても残念に感じる、そういう本でした。
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アリス&クロードアスキュー著の短編集。 タイトル通りエイルマー・ヴァンスと言う心霊探偵が遭遇した事件簿的な。 20世紀初頭の英国の人気作家(夫婦)。初めて読みましたが、心霊現象と現実とを程よくすり合わせた作品が多く、読みやすかった。
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クラシックに美しい、怪奇と浪漫とミステリに彩られた作品。物語の展開としては、今では多分やや典型として敬遠されがちなオーソドックスな流れなのだけど、逆に、その真っ直ぐさが分かりやすくて愛しいというか、一種の様式美としての価値を確立している気がする。 基本的には甘く妖しい香りの漂う...
クラシックに美しい、怪奇と浪漫とミステリに彩られた作品。物語の展開としては、今では多分やや典型として敬遠されがちなオーソドックスな流れなのだけど、逆に、その真っ直ぐさが分かりやすくて愛しいというか、一種の様式美としての価値を確立している気がする。 基本的には甘く妖しい香りの漂う怪談短編集で、探偵役のヴァンスと助手兼友人のデクスターがその謎を解き明かし、解決していくというスタイル。全編通してミステリ的な要素は薄く、浪漫怪談的様子の方が強い。すごく印象的な強烈に面白い話、は、別にないのだけれど、全体を読み終わるとなんともいえない大きな充足感に満たされる。たぶん、場面設定や登場人物の所作、出てくる小道具などのひとつひとつが、独自の古さと美しさを持っているからだと思う。 実際にその場面を想像しながら読み進めると、物語のゴシックな美しさがより際立つ。リアルホーンテッドマンションみたいで楽しい。古いお城の舞踏会だとか、森の中の静けさだとか、貴族の館の開かずの間だとか…。そもそもこの作品が書かれた時代が古いから、無理矢理ではなくナチュラルにその古さが出ていて良い。続編はあるのかな、読んでみたいんだけどな。
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