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音とことばのふしぎな世界
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音とことばのふしぎな世界
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商品レビュー
3.5
15件のお客様レビュー
分かりやすい入門書 マルとミル、どっちが大きい? 架空の2つの単語に、大小の机どっちがどっちを表すか聞いたところ、 多くが「マル」が大きい机で、「ミル」が小さい机と答えた これはあらゆる言語話者でも共通の結果になった つまりある音に対して、母語が何語でも、共通した特定のイメージ...
分かりやすい入門書 マルとミル、どっちが大きい? 架空の2つの単語に、大小の机どっちがどっちを表すか聞いたところ、 多くが「マル」が大きい机で、「ミル」が小さい机と答えた これはあらゆる言語話者でも共通の結果になった つまりある音に対して、母語が何語でも、共通した特定のイメージを想起させる要素が音声にはある 人間の発音機構自体(舌や口の構造)は共通しているので 口を広げる音→大きなイメージ 口を狭める音→小さいイメージ というように、発声時の物理的な違いがイメージの違いを生じさせるのでは? →"音象徴"という考え方 ……等々、音声学というとっつきにくい学問のハードルを可能な限り下げ、面白いとこだけ上手く抽出していると思った。 (それでもやはりグラフや画像分析の話は難しく感じるけど……)
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2022.7.24市立図書館 このところ相次いで気になる新刊を出している著者の、おそらく一般書デビュー作。 「日本人はなぜ英語が苦手なのか(=外国語が苦手なのは日本人だけなのか?)」という問題をテーマのひとつに、音声学という学問のさまざまな側面をわかりやすくおもしろく紹介する一冊...
2022.7.24市立図書館 このところ相次いで気になる新刊を出している著者の、おそらく一般書デビュー作。 「日本人はなぜ英語が苦手なのか(=外国語が苦手なのは日本人だけなのか?)」という問題をテーマのひとつに、音声学という学問のさまざまな側面をわかりやすくおもしろく紹介する一冊(岩波科学ライブラリーの言語学関係にハズレ無し)。 五十音図の規則性、国際音声記号の歴史など、かつて大学で学んだ「調音音声学」「音響音声学」「知覚音声学」の概要から、最近の設備やアプリを利用した実験や医療・福祉の現場での応用例まで、音象徴やラップの押韻などの身近な話題といっしょに楽しく読んで理解できる。 声紋などの分析には三角関数や対数も不可欠だから、文理問わず数学は捨てないように、という切実なアドバイスのくだりも「ふふっ」と思えるし、赤ちゃんはテレビでは音を学ばないという、こどもの言語習得を議論する上では割と重要な知見の紹介もさらっとある(たしか今井むつみさんの本かどこかで読んだことある話だけど)。 社会の役に立つかどうかでわりと肩身の狭い人文系学問の鬱屈をそこはかとなく伝えつつ、音声学の世界の魅力を一生懸命宣伝しているこの本に高校生ぐらいでであって、消滅危機言語の保存や音声工学、言語聴覚士などの方面を志す学生が増えてくれるといいなと願わずにいられない。
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言語学者による本。各国の音と言葉を「文字で見える化」し、分析している。普段何気なく話している言葉や外国語との違いなど、あらためて解説されるとなるほど、と思えることがあった。 例えば「ん」という発音は、その後に来る言葉によって日本語でも何通りか違いがあること、日本語には必ず母音が...
言語学者による本。各国の音と言葉を「文字で見える化」し、分析している。普段何気なく話している言葉や外国語との違いなど、あらためて解説されるとなるほど、と思えることがあった。 例えば「ん」という発音は、その後に来る言葉によって日本語でも何通りか違いがあること、日本語には必ず母音がついてくるが、英語では子音が続いたり母音がない言葉が多く存在すること、日本語の「ふ」は英語圏の人からは「う」と聞き分けがつきづらいなど。 このように、各国や地域による言語の特徴がそれぞれ違うので、その言語習慣の相性によって他国語の習得に得手不得手が出てくるという。残念ながら日本語と英語は相性があまり良くないようで、それも日本人が多く持つであろう英語アレルギーに繋がってしまう。 しかし本書ではこうした言語による違いはあれど、「完璧に」習得する必要はなく、慣れによってコミュニケーションは可能であるとまとめている。
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