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バイクとユニコーン

ジョシュ(著者), 見田悠子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東宣出版
発売年月日 2015/09/01
JAN 9784885880865

バイクとユニコーン

¥990

商品レビュー

3.5

2件のお客様レビュー

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2015/11/11

キメラを飼育する中年男の話「キメラなど存在しない」が秀逸。バラエティに富んだ5編、SFも含む。 書かれていることの背景は、貧困であるとか、亡命であるとか、深刻な問題をはらんでいる。しかし世の良作がそうであるように、本作もその背景を露骨には描かず知らしめる。読者の目に第一に飛び込ん...

キメラを飼育する中年男の話「キメラなど存在しない」が秀逸。バラエティに富んだ5編、SFも含む。 書かれていることの背景は、貧困であるとか、亡命であるとか、深刻な問題をはらんでいる。しかし世の良作がそうであるように、本作もその背景を露骨には描かず知らしめる。読者の目に第一に飛び込んでくるのは、キューバ市民の日々であり、ほの明るい手触りを感じる。

Posted by ブクログ

2015/10/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東宣出版による「はじめて出逢う世界のおはなし」シリーズ、キューバ編。 作者のジョシュは、写真を見るとごついハーレー乗りの兄ちゃん、という風貌だが、文章は繊細な文学青年の雰囲気を漂わせている。YAとして読むと面白い。 短編が5つ。 「トラ猫」→少年が、夕食を奪った野良猫を脅かしてやろうと父親の形見のライフルを持ち出して撃つ話。本当に死んでしまったネコを持ってうろたえる少年に、二人目の母親はまじないを使ってしかるべき方法で弔ってやる。 「生ける海」→ある17才の高校生が意中の女の子の気を引くために、無謀にも単身小舟でハバナを目指す。途中で水と食べ物が尽き、嵐に襲われ命からがら生還したものの、肝心の彼女はというと……しょっぱい結末。世界各国の神話からヘミングウェイに至るまであらゆる海洋文学に対するオマージュかも。 「バイクとユニコーン」→ある青年の部屋の中でとっちらかった小物たちが命を持って動きまわる世界。ある意味トイ・ストーリーかも。ポスターの中のハーレーとタペストリーの中のユニコーンが叶わぬ恋に身を焦がす。訳者あとがきによると、ハーレーは合衆国を、ユニコーンはキューバを暗喩しているのだとか。 「キメラなど存在しない」→ファンタジーの世界が現実に侵入してくるなど、ぜったいにありえないと信じているバツイチの中年男。彼のもとに、我が子の手によってモノホンのキメラの卵がもたらされ、あろうことか孵化してしまう。彼は「キメラなどいない」と唱えつつ、しだいに想像上の生き物に取り憑かれてゆく。面白いのは、書き手と読み手の壁を取り払うような口調で、完全に二人称で書かれているところ。 「時のない都市」→ガチSF。物理的な死を与える「死刑」が廃止された未来世界で、重篤な犯罪者は記憶を完全に上書きされ、一般市民としてある街に(自覚なしに)幽閉されているという設定の話。プロローグとエピローグ以外はすべて会話で物語が進むというスタイルが意味深。「あなたが、今見ているもの、手にしていると思っているもの、過去について記憶は本当に本物ですか?」と問いかけてくる。攻殻機動隊の某エピソード(いつわりの家族を与えられたゴミ回収業者の話)と重なる。

Posted by ブクログ

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