生殖、性、命、というのがテーマ。 SFと言っていいのかな？でも、現代の延長線上にある未来の話をしてて、価値観の移行・転換ということで、現代と無関係とも言い切れず。戸惑いながらもページをめくる手がとまらなかった。 この作品は、読み終えた者どうしで感想を語り合うのが有意義だと思う！（私はそんな相手がいないけど・・涙）

　題名のインパクトが強く、手に取りました。「コンビニ人間」も面白かったので他のも読みたいと思ってこれを、、、 　10人子供を産めば1人殺したい人を殺せる制度が成立した世界でのお話です。内容も衝撃的なものが多くとても印象に残る一冊です。 　10人子供を産むことは自分の身体にも負担があるので、それだけ自分を犠牲にしてまで殺したい人がいるのかと思いました。早く産めば早く殺せるという点でも次々に妊娠、出産していくところが少し怖くもありましたが、理にかなってるようにも思いました。

衝撃的なタイトルで思わず手に取った。 四作ともそんな馬鹿な…と思うような内容だったが、合理化、効率ばかりを重視する世の中になっていけば、いつかこんな世界になってもおかしくはないのかもという感じもしてきて、なんとも言えない恐怖を感じた。 『殺人出産』 「産み人」となった人に与えられる殺人の権利。殺される側の「死に人」もまた産み人と同じように称えられる。もしもこれが現実となったら、生きる希望を失いそうだ。 現代社会の問題や生命倫理に関することを考えさせられたが、内容は少し大人向けかな…？だが、この不思議な世界観に引き込まれ、あっという間に読み終わった。 四作目の『余命』はとてもシンプルで、たった四ページの短い作品だったが、未来の世界が描かれているかのようでメッセージ性がある。