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リアスの子

熊谷達也(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社
発売年月日 2013/12/16
JAN 9784334929183

リアスの子

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商品レビュー

3.3

15件のお客様レビュー

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2017/11/02
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※このレビューにはネタバレを含みます

中学校で教鞭をとったことのある著者が、自身が教えていたことのある地をモデルにして書いた「自伝的(?)学校小説」。 前半と後半でかなり雰囲気の変わる作品。前半は、話の舞台である三陸沿岸や教員文化を深く理解した上で、いい点にも悪い点にも両方つきあいながら生活する教員・生徒・保護者の動きを生き生きと書く。「この著者でこそ書ける」文章で、その「深く切り込まれた」ところに自分を重ねて痛さすら間々感じられる文章。 これが、後半になると、くさい学園ドラマのように話が進んでいく。 「この辺でそろそろ子どもたちの世界とは一線を引き、大人として教員の仕事をこなしていくーそれはそれで、学校内で必要とされるポジションだーことにするか、あるいは、可能な限り子どもの世界に踏み止まってもがいてみるか、その選択をしなければならない時期が、僕にも来ていることだ。(p.203)」 というくだりが、物語的な転換点なのかな、とは思う。著者が現役の教員をしていたときも何度か同様の選択を迫られ、おそらくは「子どもの世界に踏み止まらない」選択を取ったことや「子どもの世界でもがくだけに終わった」選択だって幾度もあったんだろう、と推察する。 ただ、子どもの世界に限らず、”その人らしさ”を生かす環境を用意したら、それだけで勝手に走り出していって「お話のように」物事が進む瞬間、というのは、人の世界に間々ある。 この物語で言えば「悩める生徒だけど、走るのは好き」ということに気づいていたという”伏線”があってこそ「お話のように」物事が進んだ。現実でも似たようなことが”偶然”起こることがあり、たぶん著者もそれを見たことがあって、それを理想的な形でお話にしたのが後半なのかな、と推察する。 「こんなお話のように物事が進むかいな?」とか「てか、生徒が走ってるのを先生は見てただけやん?」とかツッコミどころは多い後半部分だとは思う。 だとしても「こうなれば理想的」というモデルなくして、現実を直視し対応できるほど、人は皆強くない。 そんな理想的モデルを、今の教育業界や三陸沿岸へ、著者なりに示したのが、この物語なのかな、と。

Posted by ブクログ

2017/03/08

熊谷達也は、震災後にしばらく小説が書けないでいたが、一念発起して書き出したのが「仙河海サーガ」らしい。最新の「浜の甚兵衛」でそのことを知り、この作品がサーガの最初の小説だと聞いて紐解いた。 それと知らずに読めば、一般的な青春学園小説である。舞台は架空の町「仙河海(せんがうみ)市...

熊谷達也は、震災後にしばらく小説が書けないでいたが、一念発起して書き出したのが「仙河海サーガ」らしい。最新の「浜の甚兵衛」でそのことを知り、この作品がサーガの最初の小説だと聞いて紐解いた。 それと知らずに読めば、一般的な青春学園小説である。舞台は架空の町「仙河海(せんがうみ)市」であるが、題名からも分かるように、作者の住んでいる仙台市がモデルでは無く、リアス式海岸になっていて、著者が教師として暮らしていた気仙沼市がモデルである。 この本の語り手は著者の分身とも言える数学教師岩渕和也。1990年の話として進められている。しかし真の主人公は転校生早坂希(のぞみ)だろう。確かに一見スケバン風の登場をして、やがて素直な頑張り屋になり長距離ランナーとして稀有の才能を見せる希は、それなりに突出した個性だと思う。ただ、この作品は一冊の作品としてみると、あまりにも中途半端だった。主人公としては、これから活躍する直前に終わる。希が子ども時代、仙河海市に住んでいたとしても、それだけでは「リアスの子」とした説得性があまりにもない。岩渕の語り口調から、いかにも彼が20年前を回顧して語っているようにみせながら、とうとう現代の岩渕は一度も姿を見せなかった。なぜそういう形式にしたのか、という説明が、この作品の中には一切ない。あまりにも壮大なサーガの序章として位置づけるのならば(実際そういう意図なのだろうが)、わからなくもないが、そ この説明不足は「有り」なのか、私は判断がつかない。 早坂希は甚兵衛の子孫なのだろうか。親分肌な所は似ていなくもない。しかし、彼に関係する金子、菅原、遠藤共に苗字が違う。果たしてどのように人物たちが絡まってゆくのか、しばらくはサーガを読んでゆきたい。 2017年2月27日読了

Posted by ブクログ

2016/06/10

熊谷達也さん「リアスの子」、2013.12発行です。シリーズものかどうか、タイトルだけではわからない作品、多いですねw。同じ熊谷さんの「希望の海、仙河海叙景」(2016.3)を少し前に読んでますが、同じ登場人物でした(^-^) この「リアスの子」では、中学3年生、転校してきた母子...

熊谷達也さん「リアスの子」、2013.12発行です。シリーズものかどうか、タイトルだけではわからない作品、多いですねw。同じ熊谷さんの「希望の海、仙河海叙景」(2016.3)を少し前に読んでますが、同じ登場人物でした(^-^) この「リアスの子」では、中学3年生、転校してきた母子家庭の早坂希(のぞみ)が、先生や生徒とのふれあいを経て、スケバン風から陸上部のアスリートに変わるまでの物語です。次は、たぶん同じシリーズの「微睡(まどろみ)の海」(2014.3)を読む予定です(^-^)

Posted by ブクログ

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