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出口なお 女性教祖と救済思想 岩波現代文庫 学術296

安丸良夫【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2013/07/19
JAN 9784006002961

出口なお

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商品レビュー

3.8

5件のお客様レビュー

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2024/01/24

めちゃくちゃ面白かった。 安丸の民衆に対するリスペクトに満ち溢れている。 なおの根底にあるのはやはり通俗道徳。 なおの苦難に満ちた半生は、ぱっとみただけだと「よくありそうな昔の人の苦労話」。 でも昔の人の「幸福追求のかたち」というのは、努力して苦難に耐える→家の繁栄→それがみずか...

めちゃくちゃ面白かった。 安丸の民衆に対するリスペクトに満ち溢れている。 なおの根底にあるのはやはり通俗道徳。 なおの苦難に満ちた半生は、ぱっとみただけだと「よくありそうな昔の人の苦労話」。 でも昔の人の「幸福追求のかたち」というのは、努力して苦難に耐える→家の繁栄→それがみずからの幸せにつながる という図式だったと改めて説明されると、今の私たちと全く違う生き方なんだとしみじみ驚く。 なおの苦難と、「良神なのにその正しさが厳しすぎて零落してしまった」という艮の金神の神格がリンクしているというのは大変面白い。 なおは通俗道徳に則って懸命に生きてきたのに報われず、その宗教は厳しい終末観をもつ激烈な思想になったというのは、とても筋が通っていて納得できる。 また金光教という既成の宗教を足がかりに発展していたというのは、「宗教の始まり方」を知る上でも興味深い。 最後の安丸の名文 「無学文盲で、なんの取り柄もない老婆だったなおは、みずからのすさまじい苦難にたちむかってそれに耐えぬく強靭さだけをアルキメデスの支点にして、近代化してゆく日本社会をその全体性において告発し抜いたのであった。 生活事実としての苦難が存在すること、そこから個性的な意味をくみあげることとは、まったくべつのことがらである。後者の道には、苦難を生き抜きそれを逆手にとる、強靭に鍛え抜かれた自己がなければならない。なおは、日本の民衆が歴史のなかで育ててきた資質を、あるつきつめたかたちでうけつぎ、そこに拠点をすえて、みずからのはげしい苦難からかぎりないほどゆたかな意味をくみとり、私たちの世界のもっとも根源的な不正と残虐性に立ち向かったのであった。こうしてなおは、みずからの生の貧しさを、かえって、根源的なゆたかさにつくりかえたのである。 その意味で、なおは、もっともよく戦った人生の戦士だった」 すごい。恐ろしく名文や。

Posted by ブクログ

2020/12/23

大本教の開祖である、出口なおの生涯について書かれた本。 無学文盲で貧困の極みになった老女に、ある日神様が降りてきて宗教がはじまる。宗教の始まって行く様子がとても興味深かった。 文章が極めて読みにくくて苦戦しましたが、金光教の事なんかも知れてそれなりに楽しめました。

Posted by ブクログ

2020/05/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「出口なお」という新興宗教のお婆さんの生涯を、日本の近代化の歴史と照らしながら解説したノンフィクション。 昔のアカデミックな文体がとても読みづらく、後半はほとんど頭に入って来なかった。 前半の、なおの壮絶な人生…慎ましい生き方から発狂に至るまでの流れや、神がかりしてからのパワフルさは読んでて、とても気持ちよかったので是非ネットフリックス制作で映像化されて欲しいと思った。(主演は田中裕子で) 後半、信者が増えていってからは段々と宗教内部の政治的な話になっていったので全然頭に入って来なかった。 日本の近代化を考える上で勉強になった。

Posted by ブクログ

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