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青い花
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青い花
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商品レビュー
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震災、戦争をへた日本の福島当たりと思われる場所をひたすら歩く主人公の一人がたりが続く。あっちこっち飛び回る思考と過去や現在をぐるぐる巡りながらだんだん薬物の禁断症状のスピードを迎え、幻覚がもたらす透徹な思考がドドドと溢れ出す。 今からの私等の姿を見ているよう。 ほんの少しだけ、作...
震災、戦争をへた日本の福島当たりと思われる場所をひたすら歩く主人公の一人がたりが続く。あっちこっち飛び回る思考と過去や現在をぐるぐる巡りながらだんだん薬物の禁断症状のスピードを迎え、幻覚がもたらす透徹な思考がドドドと溢れ出す。 今からの私等の姿を見ているよう。 ほんの少しだけ、作者からの希望がもたらされるが、それを貫くのは読み手に委ねられている。
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舞台は近未来。大きな震災と戦火で、恋人も家族もすべて失った男が線路脇を歩きながら語り続ける。クスリを求めてさまようその態は狂人そのもの。読むことに疲労感すら覚える。しかし、読み進むにつれ、狂っているのは彼ではなく、彼を含めた我々日本人を取り巻く現代文明なのでは、という気がしてくる...
舞台は近未来。大きな震災と戦火で、恋人も家族もすべて失った男が線路脇を歩きながら語り続ける。クスリを求めてさまようその態は狂人そのもの。読むことに疲労感すら覚える。しかし、読み進むにつれ、狂っているのは彼ではなく、彼を含めた我々日本人を取り巻く現代文明なのでは、という気がしてくる。震災の被害を拡大させたのは誰だったか。直接の言及はなくとも、あの大震災に想いをよせずにはいられない。 強烈なブラックユーモアも交えつつ進む不思議な物語は、小説の形態を取っているが、これは文明論でもあり、哲学論でもある。辺見庸、恐るべし。
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始めは本の中に入りずらかった。この『詩』と言ってもいいのかどうか迷うが、尊敬する辺見さんの魂の叫びあるいは諦念のようなものが、作中人物の歩みとともに迫ってきて、息苦しいほどだった。 始めは少しとっかかりにくいけど、たくさんの人に読んでほしいと思いました。
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